二月某日。
ようやくこのお方にお会いできました。『いぶし銀杏な生活』のgohkktiさんです。
私がブログを始めた初期の頃からずっと仲良くさせてもらっているgohkitiさんですが、実は半年少し前のこと、ビスポークシューズについて検討しているご様子でしたので、私がお節介を焼いてBoleroの渡邊さんと会ってもらえないものかと、動いていた時期がありました。
残念ながら昨年はお二人のご都合が合わずに一旦話は流れてしまったのですが、先月になってgohkitiさんが「仕事で名古屋に行く予定ができたので、Boleroのアトリエに行くアポを取りました」とご連絡が。そうと決まれば、私も会いに行かないわけにはいきません。なんとか強引に都合をつけて、Boleroのアトリエで現地集合のお約束を。
私は車で現地に到着。車から降りたちょうどその時、向こうの方からスーツケースを引いて歩いてくるベージュのマッキントッシュを着た男性が。gohkitiさんとはこれまでブログを通してのやりとりはあっても直接お会いしたことはありませんから、はっきりとしたお顔は存じ上げませんでしたが、直感でご本人であると確信。
想像していた通り、知的で冷静、少し小柄で細身な、そして思っていた以上に優しいgohkitiさん。挨拶もそこそこに、早速Boleroのアトリエの中へ。扉をくぐった瞬間「ここが夢にまで見た・・・」と嬉しそうにしているgohkitiさんの表情が印象的でした。
幾つかのサンプルシューズを手にとって眺めるgohkitiさん。
それでも、時間をかけてモノ選びの分析をされるgohkitiさんの中ではオーダーするスタイルはほぼ固まっていたようです。それは、切り返しの部分がヒールまで伸びた黒のプレーントゥ。
(アトリエにあった中でgohkitiさんがオーダーしたスタイルに近い個体。実際にはプレーントゥになります。)
羽根の周りの部分は、ブラックカーフで統一されるか、ブラックのクロコダイルを使って変化を出すか、検討中。個人的には、なかなかお目にかかれませんから是非クロコにトライしていただきたい気もしますが、初めてのビスポークシューズですし、手堅く飽きのこないスタイルで行くのももちろん良いと思います。今後のgohkitiさんの選択から目が離せません。
渡邊さんとこれまで履いてきた靴のフィッティングなどについて議論を重ねます。出来るだけお邪魔にならないように私は部屋の隅から写真撮影。
ドキドキの採寸。足は小さめのgohkitiさん。
座って、立って・・・渡邊さんも慎重です。
「遠方のお客様ですのでなかなかすぐにお会いできませんし、少しでも役に立てばと思って・・・」と渡邊さんが出しておいたという、以前展開されていたパターンオーダー用のゲージ靴でも採寸を。
最後に、いろんな角度から写真を撮って採寸は終了。
トゥデザインについては、当初ラウンドトゥで進められる予定でいたそうなのですが、アトリエに並ぶ美しいチゼルトゥのサンプルを見て揺れるgohkitiさん。お気持ち、よく分かります。Boleroのチゼルトゥは独特の色気があると、私も思います。
悩まれた結果、チゼルトゥに。ひとくちにチゼルトゥと言っても程度によって様々ですから、こちらもサンプルをじっと見つめて検討されていました。
こうして、時間にして一時間足らず、無事オーダーは完了。5年以上やりとりを続けてきたgohkitiさんと初めてお会いする日に、gohkitiさんにとって初めてとなるビスポークシューズをオーダーされたというのは、なんだか感慨深いものがあります。
最後に、せっかくだから3人で集靴写真を。ちなみにこの日gohkitiさんはチャーチのディプロマットを履かれていました。
アトリエから名古屋駅までは、私の車でgohkitiさんをお送りしました。せっかくだからゆっくりお話したかったのですが、この日はお互い予定も詰まってしまっており、
「また必ず。次回は美味しいご飯でも食べに行きましょう!」
と約束をして、その日はお別れしました。
これから完成まで、私も自分のことのように楽しみです。運良く製作の過程に立ち会えるチャンスがあれば、またご一緒させていただきたいと思います。
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