33歳になりました。(Owl Laboでコインリング作り編)

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おかげさまで無事に33歳の誕生日を迎えることが出来ました。プライベートに仕事に邁進するうち、あっという間に1年が過ぎていきます。32歳後半からは会社に入ってから初めてと言ってもいいほど、現在の仕事に対して「本当にこのままでいいのか」と自問自答し思い悩む日々もありましたが、とにかく私も妻も家族もみんな元気でいられることが何よりも幸せなことです。いつも温かく見守っていただき、ありがとうございます。

妻の誕生日や結婚記念日は絶対に会社を休むと決めているものの、自分の誕生日はいつも普通に仕事しています。ただ今回は会社が偶然完全休業日であったことから、一日予定を空けていました。休みが取りにくいのは私より妻の方で、特に休んで欲しいとお願いしているわけでもないし毎日とても忙しそうだから、何も期待していなかったのですが・・・結局妻は私のために休んでくれていて「朝は9時には出るからそのつもりで、服はこれを着てね、靴はそうだな、KOKONのダブルモンクね」と全て指定された通りに。

朝はコメダで軽くモーニングを食べて、妻のナビで私が車を運転し向かった先は守山区。「昼も夜も予約してあるからね」と言われていたので、てっきりランチかと思っていたのですが、到着したのは住宅地の中にある砂利の駐車場。少し雨が降っていたので、二人で私のFox Umbrellaに入って細い路地裏を進むと、小さな小屋に到着しました。入り口が狭く私だけが盛大に頭をぶつけ「なんて小さなレストランなんだ」と中に入るとそこはコインリング専門の体験型アトリエでした。

愛知県はここだけ、全国的にもまだ珍しいというコインリングワークショップ・Owl Labo。どうやら私と妻はここで世界中のアンティークコインから好きなものを選んで、自らの手で指輪を作るようです。無数にあるコインの入った瓶を探って、お気に入りの一枚を探します。国別に分けられた瓶の他に、コインの発行年で分けられた瓶もありました。

最終的に私はフランスの、妻はイギリスの硬貨を選択。香水作りに行った時も思いましたが、こういうのを選ぶとき妻は本当に決断が早いです。自分の中での良し悪しの基準が明確なのでしょう、私はどれもよく見えてしまって悩んでいたところ「これがいいよ絶対」と結局妻に勧められたコインを選びました。結論を先に申し上げると、そのコインを選んだのは大正解だったわけですが。

まずはコインの真ん中をくり抜いてドーナツ状にするために、ハンマーかプレス機を使って作業していきます。せっかくなので私はより大変そうなハンマーを、妻はプレスを選択しました。ガンガンガンガン、何度も力一杯ハンマーを振り下ろします。振動で時計が壊れてしまっては大変なので、カラトラバは外して作業しました。

そうしてくり抜いた真ん中がこちら。別メニューでこれをペンダントにすることも出来るそうですが、私たちはペンダントは着けないので記念にこのまま持ち帰ります。

続いて、ドーナツになったコインを加工しやすいようにバーナーで炙って加熱します。真っ赤っかになったところで妻がピンセットで拾い上げ、隣に置いてあるバケツの水で冷やします。

続いてドーナツコインを円錐状の道具に突き刺し、リボルバー型の専用マシンでリング状に成形していきます。この工程は結構力が必要なので、私は妻の作業も手伝いながら。曲がったらより小さい穴へ移動させ、ギュッとプレスし、また小さい穴へ・・・と繰り返していくうちに、平たいドーナツだったコインがリングの形へと変化していくのです。

ある程度形になったところで、今度はリングサイズを広げながら外周の傾斜をなくしていきます。グッとレバーを引くことで下側の狭い穴が広がり、いよいよ指輪に近づいていきます。

指輪の形がある程度整ったら、あとはひたすら磨きの工程です。リングの表側には元々コインの側面だった部分が来ますが、裏面はハンマーで叩いてカットされているため、まずは裏のバリをヤスリで削って整えていきます。着用感に関わりそうだったので結構時間をかけて丁寧に作業しました。

そのあとはバリ取りよりも細かいヤスリを使って、リングの表面全体を磨いていきます。作業台に置いたヤスリ自体に強く押し付けるようにして、とにかく力いっぱい磨いていきます。私も妻もピカピカの状態まで仕上げたかったので、最後は薬品の研磨剤を使って仕上げます。

そうして出来上がったのがこちらです。指のサイズに対して大きめのコインを選ぶと指輪の幅も広くなります。ブロンズの10フラン硬貨はそれなりにボリューム感もあって非常に気に入る指輪になってくれました。元々コインだったものを加工しますので、指輪の側面や内側にもコインの柄が入るのが良いですね。眺めていて飽きません。

ちなみに体験料金は1人5,900円、あまりにも安すぎませんか!? 案の定予約フォームが開放される2か月前はほとんど瞬間的に予約が埋まってしまうそうです。全国的にも珍しいですから仕方がありません。ちょうど私の誕生日に、よく予約が取れたねと妻と話していると、実は最初は埋まってしまっていた9月11日の枠がある日突然1枠だけ空いたとのことで。私のことを思ってくれる妻の気持ちが、幸運を呼び寄せてくれたのかもしれません。

作業が終わって少ししたところで次の順番の方が到着したので、気持ちよく案内してくれたスタッフのお二人にお礼を伝えて退店。で、次はどうしたらいいの?と聞くと「住所言うからナビに入れてね」と言われ構えていると「京都府」とまさかのワードが飛び出してきました。私たちこれから、京都行くのね! aya流のサプライズな演出はまだまだ続くようです。

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