Sewn shoe-maker×Oboist 東京受注会⑤

Sewn shoe-maker×Oboist

二日目。昨夜は家から履いてきたオボイストローファーを受注会会場に置いて、代わりにオボイストブーツを持ってきていました。LGスタイラーでスッキリしたコヒーレンスのコートとFumiya Hiranoのブレザーは初日と同じですが、トップスにはevamevaのカシミアニット、パンツはANSNAMのジーンズです。一日ずっと小雨が降り止まなかったので、靴はブーツにしておいて正解でした。

9時30分に隆太さんと待ち合わせしておりましたので、チェックアウトして浅草駅へ。駅近くのコンビニで簡単に朝食を済ませて、隆太さんと合流しまずは浅草の革問屋へ向かいます。

RENDOの方面へ歩いて向かいます。浅草は問屋がたくさんありもっとゆっくり色々と見に来たいです、二日くらいは余裕で時間潰せそう。

10分少々歩いて目的地に到着。実は、いつもコラボ商品を買ってくださる読者のK様から「ヤヌスカーフのブラックと、型押しのコードバンでオボイストローファーを2足オーダーしたい」と連絡をいただきました。ところが隆太さんがいつも仕入れるルートでは型押しのコードバンが手に入らないことが分かり、どうしたものかと悩んでいたところ「せっかく東京へ行くから、スムースのコードバンを仕入れてから型押しをしてくれる業者に持っていきましょう」と隆太さんから提案いただきました。K様にも了承いただいた上で、二人でスペシャルな仕様のオボイストローファーを仕立てるべく素材を探しにきたというわけです。

K様にホーウィンか新喜皮革かのどちらがよろしいか、また型押しはどんな感じのものをご希望かと事前に確認したところ「色だけバーガンディで、あとはお二人にお任せしたいです。隆太さんとオボイストさんが選んでくれたといスペシャル感を楽しめるというだけで嬉しいです」と基本的には私たち二人に素材も型押しも委任していただけました。私はホーウィンも新喜も両方のコードバン靴を持っていますが、その透き通った美しい表情が大好きな新喜皮革のものを今回は採用することにしました。

事前に連絡しておいたバーガンディのコードバンは問屋さんに10枚ほどストックがあり、その中から特に状態の良さそうなものを吟味していきます。靴の場合片足で一枚贅沢に使いますので、左右差が少ないことにも気を付けながら。入念にチェックを終えた隆太さんが2枚のコードバンを選び抜いたのち、なかなか浅草に来られる機会もないからということでしばらく店内を見て回りました。

「これ格好良いですね!」と隆太さんが手に取ったのは姫路黒桟革。国産黒毛和牛の表面に漆塗りが施され輝く表情が特徴的な高級革です。隆太さんはあまり黒桟革についてご存じなかったそうで、購入を検討した隆太さんは店員さんにデシ単価を聞いて「また今度にしようかな」と断念ムード。確かに高い革ではありますが、私も昔から気になっていながら機会がなかった革でしたし、隆太さんが黒桟革で作るオボイストモデルを見たくなってしまって、結局黒桟については私が購入。

黒桟革の表情を楽しむにはローファーやT-strapよりもプレーンな面積の大きいオボイストモデルが一番だろうと。せっかくなら漆繋がりで漆職人の伊藤さんに頼んでギボシにも本漆塗りを施してもらおうとその場で思いつき、すぐに電話で連絡して依頼しました。隆太さんも漆塗りするならメッキのないギボシが良いだろうということで、無垢仕上げのギボシを問屋さんへ連絡し手配してくれました。完全に私の個人的なお買い物ですが、格好良かったら是非模倣オーダーしてみてください。(ちなみにソールはビブラム2055にします)

革を手に入れてから次に向かったのは、一枚から革に型押しをしてくれる業者さん。事前に予約をしてありましたが、なかなかタクシーが捕まらず隆太さんと寒空の下をしばらく歩きました。やっと捕まえたタクシーの運転手さんに「捕まらないものですね」と聞いてみると「GOアプリを使えば一瞬です」と衝撃のアドバイス。普段車移動が多くタクシーなんて滅多に使わないものだから全然知りませんでした。型押し業者さんは結構入り組んだ住宅街の一角にありましたので、帰りは早速アプリでタクシーを呼びスムーズに移動出来ました。二人とも田舎者なもので笑

やっと着いた型押し業者さん、受付の女性がとても親切に料金や流れを説明してくれて大変助かりましたが、膨大な量の型押しサンプル帳にしばし圧倒されました。隆太さんと手分けしてサンプルを確認していき、最終的に「これかな」と出したお互いの答えが一致したときは、いよいよSewnと私も阿吽の呼吸で通じ合い始めていることを実感し嬉しくなりました。

今回は新喜皮革の上品なコードバンの表情が引き立つような細かい型押しを選びました。「細かい型押し」なんて一言では済まされないほど何十種類もある中から選んだものですが、オーダー主の読者様にすぐにLINEで連絡し確認いただいたところとても喜んでもらえました。

その後はお互いタクシーに乗り、展示会最終日の応対のためRENDO近くで隆太さんは下車し、私は次の目的地である人形町方面へ。実は今年8月頃に東京行きが決まりかけた段階ですぐに飛田直哉さんに連絡を取り、オフィスを見学させていただくお約束をしておりました。タクシーを降りたところにあるこの景色を見て、マークチョーさんがこの自動販売機の前で動画を撮っていたことをすぐに思い出し早くも大興奮。Naoya Hidaのオフィス訪問については⑥でご紹介いたします。

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