Motoさん飛田さんHIBIKIさんEDOさん(飛田さん編)

Diary

さて、今回の東京訪問のメインイベント、NAOYA HIDA&Co.の新作披露イベントへと足を踏み入れます。私は14時の枠で予約をしていましたが、すでに何名かのお客様は店内で待っておられました。

去年までは飛田さんチームのどなたかから自分(および同伴者)に向けて4人掛けのテーブルでプレゼンしていただく形式でしたが、今年は同じ時間枠の参加者が全員同じスクリーンに向かって座り、パワポを見ながら飛田さん、藤田さん、加納さんの3人の説明を順番に聞くところからスタートしました。実機の説明に入る前にパワーポイントの資料を使って説明する理由については「ものすごく細かいところまで作りこんであるので、実機確認の前にご説明させていただいた方がより各モデルの特徴が伝わると考えた」といったことでした。

導入部で話し始めた飛田さんに比べ、藤田さんと加納さんは人前でこのようにお話しすることには慣れていないとのことで少し緊張気味。今年新たに発表されたモデルについて、まずは藤田さんの解説です。最も新鮮なレクタンギュラーモデルTYPE5Aについては、飛田さんのこだわりであるガラスの曲面を出すためにサプライヤーと打ち合わせを重ね、2つのパーツを組み合わせることで最初は難しいと言われたぷっくりとしたガラス面の表現が可能になったということです。元々レクタンギュラーはもう少しあとに発表するつもりだったそうなのですが、飛田さんの「ラインナップに角型を早く入れたい、他のモデルが後回しになってもいいから実現してほしい」という強い意向があってこのタイミングでの登場となったと説明がありました。このブログ以外に飛田さんの新しいプロダクトについてまとめられたサイトはたくさんあるので詳細は省きますが、全体的に「普通はやらないようなことであっても、飛田社長の理想を実現するためにはどうしたら良いのか」ということを藤田さんは常に考えてみえるのだろうなということが伝わってきました。

彫金師の加納さんは「時計のインデックスを彫ることにもプライドをもって挑んでいるが、元々唐草などの模様の彫金も得意としていたので、いつかケースにも彫りたいと思っていた」とのことで、今回はまさに念願が叶った形だったそうです。というのも、彫金を施すには刃の入りやすいK18ケースを採用する必要があったそうなのですが、金の価格が高騰する昨今では莫大な初期投資がかかるため会社としての体力がついてきたこのタイミングで実現に踏み切ったということでした。飛田さん、藤田さんらチームの皆さんがコンペ形式でケースに彫る模様についてアイデアを出し合って決めたそうですが「審査委員長は私ですから、結局自分で出したアイデアを自分で採用するという超不公平コンペですよ」と飛田さんが笑いながら説明してくれました。彫刻はアールデコ様式の噴水をイメージした左右対称の模様になっていて、全て彫刻刀のみで表現されているとのことです。

スライドによるプレゼンが終わってから、2班に分かれていよいよ実機確認タイムです。最初私のテーブルは藤田さんが担当してくれて、設計を担当する藤田さんだからこその開発にあたり苦労したポイントなどを詳しく解説いただきました。TYPE1Cを私が手に入れた頃と比べてモデルのバリエーションも増加し、今や応募してもすんなり手に入ることはかなり難しくなっているNAOYA HIDA&Co.の時計。傍から見ると順風満帆そのものに思えますが、漸増するチームの皆様の各モデルへの飽くなき探求心と開発の苦労があってこそ、今の地位を確立してるのだとこの機会に改めて認識しました。

ご一緒したMotoさんもスマホカメラで新作を撮影しながらじっくりと見られていました。飛田さんとはペダービルディングのTHE ARMOURYがリニューアルしたときのパーティで会って以来とのことです。たくさんの著名人や業界関係者が集ったTHE ARMOURYのパーティについては私もメディアを通じて拝見しながら「行ってみたいなあ」と常々思っていたので、お二人が本当に羨ましい。

ちなみにMotoさん、この日履いていた靴は古いBurberryのローファーだったのですが、素材はなんとウミガメ製! ウミガメの革は初めて見ました、というかそもそも今は販売出来ないか。

私は新作の中でもレクタンギュラーが気になっていたのですが、実物を見て最も惹かれたのはラピスラズリのムーンフェイズとローズゴールドのコンビケースが見事に調和したTYPE3B-1でした。元々肌の色が白い私にはローズゴールドやピンクゴールドの肌馴染みが良く、アルカンターラ製のストラップカラーもその日着ていたスーツの色に相まってハマり過ぎました。藤田さん曰くコンビカラーはヴィンテージウォッチが好きなチームの皆さんからすると外せないラインナップのようですが、この3B-1のコンビでありながらの全体的なまとまり方は流石だなと舌を巻きました。

とはいえTYPE5も当然気になります笑 K18ホワイトゴールド製の幅広のハンドは良く見ると凹型にカーブしており、光が当たったときの輝き方が独特です。こちらも傷見で見ないと気が付かないようなポイントです。スライドショーでの説明が無かったら分からなかったと思います。

そして彫刻が施されたTYPE1D-3も。私のような一般人にはなかなか手が出せないような価格帯ではありますが「ひとつ彫り終わるのに1ヶ月かかる」という手間を考えたら彫刻のない1D-2との差額はむしろ良心的に思えます。ストラップのつくサイドにまで彫られていて、時計を見る際に美しい彫刻がちらりと目に入るのは装着者のみに許された特権です。

ちなみにこちらのモデルには、私も大好きなT.MBH製のベイカーロシアンストラップが採用されています。ベルトループの形状にまで徹底的なこだわりを持って作られた専用のベルトの裏には、T.MBHのブランドアイコンである“えくぼ”が。飛田さんと岡本さん、二人のファンである私としてはこのストラップが実は取り急ぎ一番欲しいアイテムかも…笑

あとは飛田さんの私物ですが、TYPE4A-1を改めて拝見しまして、36mmケースのバランスの良さを実感…TYPE4A-1とTYPE3B-1、この二つを手に入れられる方にはしばらく嫉妬してしまいそうです。欲しいに決まってはいるけど、私はとにかくまずはTTBOを軌道に乗せるのが今年の最重要項目なので…飛田さんの頭の中には既にTYPE36までの構想があるそうなので、タイミングと運命に導かれるまま、今後もうひとつくらい飛田さんの時計を手に入れられることがあれば幸せなことだなと今は思っています。

今回のお披露目イベントは以上ですが、階下には次の回で参加されるイクエさん、ナオキさん、シンヤさんが待っていてくれました。シンヤさんからは次回企画しようと思っているジーンズ用の生地サンプルを見せていただき、これはこれで実はとても面白いストーリーがあったのですが企画発表のときにでもまた説明させていただきます。相変わらず品位のある装いのイクエさんの腕にはTHE ARMOURY限定モデルの2C-1 Lettercutter、シンヤさんは1D(つい先ほど今年も別のモデルに申し込みされたとか…!)、ナオキさんはレベルソです。集合写真だけ撮らせていただいて、既に予定が押してしまっていた(というよりそもそも詰め込み過ぎた)次のアポへと急ぎます。

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