TTBOを始める前は、チャリティーやボランティアといった活動への興味は全く無いと言っていいほど希薄でした。むしろ「まずは自分や自分の周りにいる人が幸せになることを最優先すべきで、それすら簡単ではない世知辛い今の時代に、そのさらに外側へ目を向けるのは私程度の人間には烏滸がましいことだ」とあえて考えないようにしていた節すらあります。

2024年5月1日、今までお世話になってきた職人さんやブログやSNSで応援してくれる方たちのために出来ることは何なのか?を考えた結果、TTBOがスタートします。「周囲の方のために」という気持ちとは裏腹に、開店当初は正直ただただ普通に運営していくことだけでもいっぱいいっぱいで、今だから言えますが「今月、乗り切れるのか?」と不安に押し潰されそうになったことも何度もありました。

周囲の方の支えもあって何とかオープンから2年4か月が経過しようとしています。相変わらずお金持ちにはなれないし、会社員・個人事業主どちらの顔をした自分も忙しくなる一方ですが、少しずつTTBOという店の存在が、いろんな形で取引先の職人さんたちのお役に立てていることを実感出来るようになってきました。全国津々浦々でのトランクショーを続けていく中でお客様数もかなり増えてきて「皆様がTTBOにご期待いただいている」ということも直接的・間接的に受け取っています。

8月は昔から24時間テレビの時期ですよね。テレビを見なくなって久しいですが、私も小学生の頃は祖父母の家で、夜遅くまで見ていた記憶があります。TTBOのある安城市内のパン屋では、テレビ放送に合わせて夜通し営業でパンを販売し、売上を寄付するという取り組みをなさっています。去年たまたまパンを買いに行ったタイミングが24時間テレビの日で「TTBOは大きな企業でも有名店でもないけど、来年は自分に出来る範囲でチャリティーイベントを開催してみたい」と思ったのです。

私の座右の銘は「大いなる力には、大いなる責任が伴う」、スパイダーマンに出てくる有名すぎる名言です。また「力は正しいことに使え。少なくとも、自分がそう信じられることに」という昔好きだったゲームで得た言葉も心に残っています。TTBOとしてのチャリティーイベントの開催は、こういった私の持つ基本的な思想とも合致するものだと考えています。

そんなわけで「私がいることで、TTBOがあることで、幸せにできる範囲を半径1cmずつでもいいから広げていきたい」と考えるようになり、実際に妻とは「24時間スーツオーダー会なんてどうだろう~岩田さん眠たくて倒れちゃうかな~」などと色々話をしていたところでしたが、そんな折に熊本県で大きな地震がありました。お客様に楽しんでいただきながら社会貢献が出来るような内容を考えていたのですが、今年はまずシンプルに「トランクショーの売上の一部を熊本県へ寄付する」というところに落ち着きました。

決して余裕があるわけでもないので、僅かばかりではありましたが、8月のイベントでオーダーをいただいたTTBOのジャケットとトラウザーズからは売上の5%、それ以外の靴や手袋、靴磨きからは売上の3%、合計63,465円を熊本県HPに記載の義援金専用銀行口座へ寄付しました。何千万円も寄付されている芸能人やスポーツ選手と比べたら雀の涙ほどの金額ではありますが、TTBOがなかったらしようとも思わなかった自分の意思による行動が、率直に嬉しかったです。

これから毎年、8月のイベントはチャリティーイベントとして開催を続けられるようにと思っています。もちろん、店としての存続が第一ですので、経営難になったらそんなこと言ってられないかもしれませんが・・・どんな形で社会のお役に立てるのかはその都度真剣に考えていこうと思っています。読者の皆様やTTBOのお客様で「こんなことやってみたら面白いんじゃないか」というアイデアをお持ちの方は、是非教えてください。引き続きよろしくお願い申し上げます。


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