着道楽とは何たるか

世間より少し遅れて始まった私のシルバーウィークは三連休。初日から早速、東京へ。

今回はいくつかの明確な目的を持っての訪問でした。服装はこの日の為に準備をしたTODD SNYDERのネイビーブレザーを中心に比較的堅め。

今回ショッピングをする時間はほとんどありませんでしたが、どうしても行きたかった青山のマッキントッシュにだけ。

お目当ては今シーズンからラインナップに加わったバッグ。雑誌に載っていた写真をみて、形がものすごく好みで、どうしても実物を見たくて行ってきました。

正直なところ“コートのブランドが作るバッグ”ということであまり品質には期待していなかったのですが、これが良い意味で予想を裏切る非常に肌理の細かい柔らかい革で。

旅行中、ルボナーは気に入っているのですがとにもかくにも重たい。それに比べてこのバッグは内装はナイロンでしたので非常に軽く、文句のつけようのないものでした。

ただ、実は来月ある知人の伝手でサヴィルロウにアトリエを持つ日本人のテーラーさんにお会いする機会があったり、他にもお金がかかりそうだと予想されるイベントがいくつか控えていた為、この場では一旦退きました。これは後に賢明な判断だったと思うに至ります。

そして・・・夕方からは、『シロ散財記』のシロさんに会いに。今回の東京訪問の大きな目的の一つでもありました。(無断のリンク表示、お許しください)

シロさんは当ブログ開設後、比較的初期のころから懇意にさせて頂いていて、是非にも一度直接お会いしたいと常々思っておりましたが、今回東京に行く用事が出来たため、私からお誘いさせていただいて会っていただけることになりました。

シロさんのブログで見慣れたジャケットをお召しになって颯爽と待ち合わせ場所に現れたシロさんについて、まずはVICK TAILORさんを訪問。

現在進行形で製作されているシロさんのビスポークジャケットを直接見させていただくことが叶いました。さすがビスポークだけあって、シロさんが着られると御覧のとおり、卓越した美しさ。

店内には服に関する書籍や生地、番地等がずらっと並び、部屋の奥では作業をするスタッフの方の姿が見えました。

テーラーの近藤さんと三人で、ツイッターやインスタグラムではお馴染みとなっている集靴写真を人生初体験。三足とも、日本を代表するような靴職人によるものです。シロさんはo.e.、近藤さんはYohei Fukuda、そして私はBoleroでした。

二時間ほどじっくり話し込んでしまって滞在した後はシロさんとディナーを。私はどちらかというと感覚で服を選んで買い物をすることが多いのですが、半端じゃない知識量を誇るシロさんに洋服についていろいろと教えてもらったり、その他諸々、楽しくお話しさせて頂きました。

そして、やはり話していたらビスポークのスーツ、もしくはジャケットを一度は手にしたくなり、上に記載したサヴィルロウのテーラーさんと会った後に、オーダーしてみようと密かに決心をしたのでした。きっとマッキントッシュでバッグを買ってしまっていたら資金不足で到底手が出なかったでしょうから、あそこは我慢して正解でした。

帰り際にはシロさんのトムフォードのジャケットに袖を通させていただきました。

背中のラインが非常に美しく、思っていた以上に軽く感じました。格好いい・・・これも大変貴重な経験となりました。

約4時間、楽しい時間はあっという間に過ぎ、優しいシロさんにディナーをご馳走になりさらには私の彼女へのお土産まで準備して頂いていて・・・本当に、図々しいにも程があると恥ずかしくなるくらいの至れり尽くせりで、大満足で帰路についたのでした。

ブログを通じて出会った方と直接お会いするのは今回が初めてでしたが、普段周囲に服飾について語り合えるような友人はあまりいない為、本当に充実した時間を過ごすことが出来ました。

またいつか、再会することを願って・・・シロさん、本当にありがとうございました！