Maruyasu×Oboist ⑦

Maruyasu×Oboist

仕事の用事で長久手に行く用意があったので、帰りにMaruyasuに寄らせていただきました。コラボシャツのサンプルが本日完成する予定で、到着30分前に連絡したところ「今ボタンを付けているところです」とのことでしたので、安井さんが作っているところが見られたらなと。どうせ休日出勤でしたから、空き時間は自由です。

私が到着した頃にはちょうどボタン付けが終わったところで、あとは最終仕上げ(細かい糸の処理・プレス)だけということで、せっかくですので撮影させていただくことに。サンプルは100番手双糸ギザコットンオックスフォードのチャコールグレー。前回選んだ生地は薄すぎたので再度Maruyasuさんのおすすめで選び直し、こちらになりました。

「全部手作業なので、どうしても時間がかかってしまうんですよねえ〜」と仰る安井さん、細かい糸を糸切り鋏で丁寧に処理される姿がとても印象的でした。

ステッチは出来上がってから数えてみたら1cmに9針でした。「特に数えたことはないけど、番手が高い生地は細かく、ウールやフランネルなどは荒く縫いますね」とのこと。100番双糸オックスフォードのサンプルシャツで9針ですから、十分に緻密なステッチです。

ポンプ式で圧力を溜めるレトロな霧吹き。プロのシャツ職人のアイロンがけを見るのはこれが初めてですのでドキドキです!

ずしん!ずしん!と重たいアイロンを力一杯、慣れた手つきでプレスしていきます。動画で撮っておけば良かったな、格好良くて見惚れてしまいました。私も毎日お気に入りのアイロン台でシャツにアイロンがけをしていることを話したら、とても嬉しそうな表情をされて「やっぱりクリーニングに出すより、家で洗って自分でアイロンをかけるのが一番です。長持ちしますしね。」と言ってくれました。

最後にボタンを閉めて身頃のアイロンがけ。みるみるうちに美しくなっていくシャツ。これは名作誕生の予感。。。

「早速着てみていいですか?」と興奮気味に安井さんにお願いし、いざ試着・・・うーん、良い〜ではありませんか!!!

一つ一つ手でつけられた鳥足縫いのボタン。15mmで存在感が抜群、ネクタイなしでも格好良く決まります。コラボシャツ専用のオリジナルタグはまだ完成していませんので、今回はM&Oと筆記体で縫ってもらいました。

背中側はこんな感じ。レスレストンを参考に、両サイドに程よくギャザーを入れました。ヨークの部分は当初コンストラクション仕様の予定でしたが、アイロンのかけやすさと耐久性を考慮し1mm幅のコバステッチ。

サンプルを作りながら、安井さんの案で胸ポケットは両玉縁から片玉縁へ変更しました。こちらの方が型崩れしにくいのでは?とご提案がありまして。ポケット口には芯材を入れてありますのでさらに安心。幅は10cmで通常より少しだけ狭くしています。

ネクタイ着用時の写真。縦横双糸のセミ芯を入れた先端がラウンドしているロングレギュラーカラーで、タイの収まりも良いです。

レギュラーカラーはラペルからはみ出しやすいと言われますが、私たちのシャツは襟が長いので問題ありません。ワイドラペルがほとんどである今、とても新鮮に映ります。

帰宅後にネクタイを外して第一ボタンを開けて撮影してみました。この状態でも非常に良い感じ。洗い晒しでシワ感をそのまま楽しむのも良いかもしれません。

カフスボタンは11.5mm、剣ボロには10mmの黒蝶貝ボタンをあしらっています。カフスボタンはコンバーチブル仕様で、ボタンを内側へ移動させることでカフリンクスも使用出来るようにしました。写真はタテオシアン。袖のアールも美しい、カフスにも襟と同じ芯が入っています。

袖は時計が引っかからないように少し余裕を持たせるように作ってもらいました。ピッタリしたシャツも格好いいですが、ゆとりのあるエレガントさを醸し出しています。

細かいところを見てきましょう。前立てにはステッチ無し。裏側5mmのコバステッチで補強してあります。

裏返してみるとこんな感じ。胸ポケットは袋ありなのでもちろんちゃんと使えます。

商品版にも付けるのか不明ですが、このタグちょっとレトロな感じで可愛いですね。気に入りました。

第一ボタンは付けやすさと着心地の良さを優先し11.5mm。

ヨークと襟腰周り。非常に丁寧に作られているのがよく分かります。

更に更に、今回は特別にシャツと同じ生地で作ったマスク、ポケットチーフ、予備のボタン、残布が付属します。シャツとポケチとマスクが同じ生地で着こなせるというのは嬉しいですね、オーダーならでは! 予備ボタンはシャツのタグに付けることも考えましたが、アイロンをかけた時に当たりが出てしまうのを嫌って別で付けることに。

残布は必ず取っておいてください。これがあれば、袖や首周りが汚れた時にマルヤスさんが税抜き3,000円で修理してくれます。せっかく買っていただくなら長く愛用してもらいたいですから。

いよいよ形になったオボイストシャツ。洗ってアイロンかけて、色々な服に合わせてしばらく私がテストしてみます。問題がなければ専用タグとボタンを手配し、この生地のチャコールグレー・ホワイトの2色展開で販売を開始しようと思います! このシャツの素晴らしさを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきたいので、何かご質問などがあればいつでもコメントいただければと思います。追加で写真が見てみたいと言う場合もすぐに撮影します。良いシャツ、出来そうです。

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