Sewn shoe-maker×Oboist 15

Sewn shoe-maker×Oboist

待ちに待ったSewn shoe-maker×Oboist受け取りの日。期末の月末とあって、最後の数字を詰めるためあくまで“プライベート”で仕事へ。

料亭こと大塚さんに作ってもらったスキャバルの三者混ジャケットにレスレストンのデニムシャツ。パンツはCOSです。商談時は外しましたが、杉本圭の眼鏡を久しぶりにかけました。ブラックのオボイストモデルと着こなし全体の調和を取ろうと思いまして。バッグは妻からもらったWILD SWANS、ほとんど毎日活躍していますが、初めて軽いメンテナンスを施してあげました。コバが少し荒れてきているので、今度時間をかけて自分で整えてあげようかな。

一件だけ、狙いを定めて伺ったお客様は「今日はおたくの定休日だけど、それでももし来たら買おうと決めていた。」と無事ご成約いただけました。今期の成績としてはこれが最後の一つとなるでしょう、ギリギリまで粘り強く成果に拘ることが出来たので、悔いはありません。

お昼までに仕事は切り上げ。一人で馴染みのお店のハンバーグを食べて小さくお祝いしました。自分で決めていた目標には届きませんでしたが、半年間色々あった中でやれることはやった。

オボイストモデルの受け取りは15~16時の約束だったのですが、いつもの癖で豊橋に早く着きすぎてしまって・・・。Sewnに「珈琲が美味しいですよ」と聞いていたアトリエ近くの鈴木珈琲店へ。ピアノコンチェルトが流れ、年季の入った木製の什器、カウンター上にかけられている無数のコーヒーカップ。雰囲気の良いお店でした。極深煎りのサントスニブラをいただきました。

休日に丸一日一人なのは久しぶりだったので、お一人様を満喫しました。

そしていよいよ約束の時、Sewnのアトリエへ。完成した私のオボイストモデルとご対面。皆さん、サンプルのことは一旦忘れて、この靴をご覧ください。

遂に・・・遂に出来上がりました。半年がかりのプロジェクト、Sewn shoe-maker×Oboistの完成です。アッパーデザインに磨きがかかり、似て非なる別物とも言えるほど完成度が高まった製品版オボイストモデル。

ソール。サンプルには無かったマッケイのステッチがちゃんとあります。

左が製品版、右がサンプル。極々僅かにラストを削り、パイピングを施し、ストラップは折り込み仕立てに。ベガノカーフも良い部分が使われ、非常にきめ細かいです。

細部の作り込みだけでこれだけ全体の印象が変わるとは驚きです。溢れる“本物感”。

履いて帰る気満々でしたので、早速履き下ろし! いやー痺れる!カジュアル〜ジャケパンまで幅広く対応出来る綺麗なスリッポン。

一点だけ隆太さんから「羽根の開き具合についてまだ改善の余地があるので、こちらは店頭サンプル用にさせていただいて、もう一度作り直します。仕上がるまで履いていてもらって構いません。」とのことでした。うーん言われてみればもうあと少しだけ羽根が閉じると良いかも。マッケイと言えど履き込んで行くうちに若干の沈みがあるだろうし気にならなくなるかもしれませんが、職人気質な隆太さんには許せないようで、任せることにしました。ですので、皆様の元へ届くオボイストモデルはさらなる改良が加わることになります!

ちなみにインソックにつきましても、最初黒で行く予定で始まり、途中で私がヌメの方が良いかと血迷ったのですが、上手く擦り合わせが出来ていなくて黒で上がってきました。製品版も基本ブラックになります。作り直しとなる真・私のオボイストモデルだけヌメ革にチェンジしてみようと思います。とにかく、自分が企画した販売用の靴に、Oboistの刻印が入っているのが感慨深くて。

立ち姿。本当に格好良いです。歩いてみると、サンプルよりかかとの食いつきが格段に向上しています。履き口にデザインのつもりで施したパイピングが、履き心地向上にも繋がっているのかも。

ストラップのゴムも二重にしたことにより強度が増しました。サンプルの時に指摘してあった、履いている時もゴムが見えないように改良済みです。ゴムが厚くなった分、内側のアッパーに少しストラップの形が浮き出てしまいますが、独特な製法上修理が大変なので、出来る限りリペア要らずの靴にする為、ここは強度を優先しました。

正面からの履き姿。手前味噌ですが、めちゃくちゃバランス良い。履き込んで行った時にプレーンなトゥにシワが入ることで、どんな表情になるのか今から楽しみになる面構えです。

サイドビュー。羽根のスリットが美しい。これ以上浅いとノーズが間延びして見えるし、深いと寸が詰まって見える。格好良いような可愛いような、この中立性がオボイストモデル。

昨年の9月から半年間に渡り、何度も打ち合わせをしながらようやく完成に漕ぎ着けました。自分が履く為のオーダーはこれまでBoleroやKOKONで経験済みですが、Sewnが商品として販売出来る靴を企画するリアル感、緊張と高揚は初めての感覚で、とても面白かったし勉強にもなりました。滅多に体験出来ることではありませんから、声をかけてくれたSewnには感謝しかありません。隆太さんの靴に対する強い拘りにも感服致しました。

ご注文いただいている皆様にも、早くお届け出来るように頑張って作ってもらいますので、もうしばらく待っていてください。そしてこれからの方には、近く正式販売開始の告知をいたしますので、是非ともよろしくお願いします!

コメント

  1. gohkiti より:

    オボイストさん、おはようございます!
    ついにオボイストモデルの正式リリース、おめでとうございます!
    自分の名前(ハンドルネーム)が刻まれた方が世に出るなんて最高ですね。
    オボイストさんのブログが素晴らしいことはもちろんありますが、そのブログから発展して実物の靴が商品化されるに至るのですから、すごい時代ですね。読者としてもこんなに嬉しいことはありません。
    完成品はまさにサンプルとは似て非なる数段上をいく出来!自分の靴は6月にお邪魔をしてからですのでまだまだ先ですが期待値がぐんと高まりました。今から楽しみです(^^)

    • oboist より:

      gohkitiさん、コメントありがとうございます!

      おかげさまで、正式販売まで無事にたどり着くことが出来ました♪ 本当に不思議な感覚で、現時点では私の分一足だけが出来上がっただけですが、これからgohkitiさん含めご予約いただいている方の分が着々と仕上がってくるとますます「商品化されたんだ」という実感が湧いてくることと思います。

      確かに、ブログを長く続けていたからこその特権ではありますが、InstagramなどSNSの普及がなければ靴の販売は無かったと思います。アマチュアが商売の世界に踏み込むハードルもぐっと下がっている時代ですので、消費者としてはますますモノの“本質”の見極めが大切になっていくような気がしています。

      gohkitiさんモデル、私も楽しみだな〜♪ 完成した際には是非とも取材させてください! 『みんなのオボイストモデル』としてシリーズ化する予定ですので^ ^! 特にgohkitiさんのはストラップ部がゴニョゴニョ・・・なスペシャル仕様になるかもしれませんしね!

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