SusieSvelt×Oboist 16

SusieSvelt×Oboist

少しずつですが製作が進んでいるスージースヴェルトとのコラボバッグ。鈴木さんの「どうしてもバッグ作りに集中出来る状態を作ってから始めたい」という強い思いがあり、コラボバッグ製作の作業に取り掛かる前に他に請けていた仕事を全て完了させた上で、まずは私の分となるバッグ作りが始まりました。

最初は今回使う革の全漉き(ベタスキ)から。作るものに合わせて革の厚みを均一に調整する工程ですが、漉き工程に関しては機械のメンテナンスが大変なことや機械自体がかなり高価(500万円以上)することから、多くの革工房で外注することが一般的のようです。通常外注の場合は、厚さを指定して郵送などで対応することが多いですが、鈴木さんの場合はご自身で漉き業者へ持参し、その場で微妙な厚みの調整をお願いしているそうです。今回バッグに使う革の漉き作業をしてくれたのは鈴木さんと15年来のお付き合いというベテランの漉き職人さん。私は会ったことのないスージースヴェルトのアグリの前任看板犬であったというゴールデンレトリバーを可愛がってくれた方のようで、惜しくもこの度御勇退されるとのこと。鈴木さんにとっても最後の漉き仕事をコラボバッグ分の革で依頼出来たことに、運命的なストーリー性を感じられたと仰ってました。

こちらはバッグ内部に装着される予定のスマホポケットの試作品。少し前に鈴木さんから「スマホポケットにサイドエラスティックの要素を取り入れたい」とお話がありました。靴好きならみんな知っているレイジーマンのあの部分、スージーもボレロの靴を見に行ったりしてイメージを膨らませ、製品版にもサイドエラスティックは採用される予定です。こちらのポケット自体は色々な改良点が見つかったためそのまま採用されることはないようですが、二人で選んだシュリンクレザーにベージュの手縫いステッチが施されることで、革が生き生きしているように見えてきます。このポケットの表情からも、内側から静かに主張するようなふっくらしたハリのある感じが伝わってきます。

お客様にはお待たせしてしまって大変申し訳ありませんが、なんだか前作にも増してすごいものが出来そうな気配がビンビンしてきますので、もうしばらく待っていてください。私も心から楽しみにしていますし、進展があればその都度こちらのブログでもご紹介していきます。

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