仕事で近くへ行ったついでに、久しぶりにSusieSveltのアトリエへ訪問してきました。鈴木さんは現在、着々と新生SusieSveltとして展開する新たなモデルの開発に没頭しています。オボイストブリーフケースの企画でかなり長い期間にわたって拘束(という言葉は適切ではないかもしれませんが)してしまったため、鈴木さんが頭に思い描いているアイデアを吐き出し切るまでは邪魔をしないようにしようと、最近はちょっと遠慮がちに応援しています。
カメラを持っていなかったので、iPhoneで一枚写真を撮っただけですが、こちらの二つは新型として発売される予定のクラッチバッグ、およびミニドクターバッグ。今までのSusieSveltは百貨店用や店頭販売用にマシンステッチの既製品革小物を作り、オーダーで手縫いのバッグなども時と場合に応じて受付というスタイルでしたが、完全にスイッチが入ってしまった鈴木さんは今後は基本的に手縫いをメインに「作りたいものを作る」という姿勢を貫くようです。
オーダーの受付に関しても、勿論全く受け付けないという訳ではないのでしょうが、「鈴木さんが作りたいものを作り、出来上がった作品を欲しい人が買う」というスタンスが理想のようです。“職人さんが作りたいものを作る方が良いものが出来上がるに決まってる”と私も思っているので、その方針はとても好意的に受け取っています。
鈴木さんは鈴木さんで「オボイストさんとこれからどんなことをやっていくのが良いのか」なんて真剣に悩んでいるそうです。いちカスタマーに過ぎなかった私を、一緒に良いモノづくりをしていく仲間の一人として認識してくれているのがとても嬉しい反面、これはとても難しい命題のようにも感じました。
私は「コラボのためのコラボ」をすることには興味がありません。話題作りのためにやっつけでコラボレーションしたところで何の意味もないし、それはお互いを貶める行為になり得る危険性も孕んでいると思っています。
あくまで自分が心から欲しいと思える素晴らしいものを具現化するために、職人さんと共鳴し合いながらセンスをぶつけて爆発させることがブログコラボレーションの意義だと思うし、その過程を皆さんにも楽しんでいただいているのだと勝手に感じています。
これまでのコラボレーションの中でも「是非第二弾を!」と読者の方からのメッセージが多く届いているSusieSvelt。鈴木さんも私も、何か一緒にやりたいという気持ちが強くあるのですが、今はまだそれがはっきりとは見えていない状態です。
鈴木さんが今作り出している新作たちの完成度が非常に高いことも、コラボレーションをする意義を見つけ出すことが難しく感じている理由の一つです。通常ラインと違うカタチを生み出すにはそれなりの時間もコストもかかりますし、商品価格も相対的に高くせざるを得ない。新定番ラインが完成してから、カタチとして入り込む余地がなければ、素材別注やベースありきの小変更の方が上手くまとまるかもしれない。
いきなり訪れた割に、昨晩はそんな深い話題に入り込んで行ってしばらく居座ってしまいました。小難しいことを書きましたが、何が言いたいかというと「SusieSveltの新作はどれもヤベェぞ」ってこと。今度はちゃんとカメラを持って行って、作品の細かい部分まで伺った上でこちらのブログでもご紹介出来ればと。また、今後のSusieコラボについて何かリクエストやご意見がある方がいらっしゃれば、せっかく会員制サイトにしたことですし遠慮なくコメントやメールをください。読者も職人も巻き込んで、また面白いムーブメントを起こすことが出来ればと思っています。
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