TTBO構想から2年…

Diary

2019年モデルのMacBook Airから、最新モデルのM5 MacBook Proに買い替えました。TTBOの仕事中のもっさり感にいよいよ耐えられなくなって今回はProにしてみたわけですが、久しぶりにPC触りたい欲が増しているため、近況報告的な記事でも書いてみようと思います。

2025年最後の月となりましたが、おかげさまでTHE TRUNK BY OBOISTが少しずつ、しかし着実に育っているのをオーナーとして実感しています。2023年年末に構想が固まり動き出してから間も無く丸2年が経過しますが、本業の傍らで自分なりに一生懸命、店を動かしてきました。

私は普通の会社員でもあるので、どうしても時間的な制約があり、時にはお客様にご迷惑をおかけすることもありました。最初のうちのお客様は大体がこのブログかSNSで“オボイスト”としての私を知ってくれている前提で来店される方ばかりでしたが、最近になってからは「英国的なスーツをオーダーしたいと思って調べていたら出てきた」「気になっていた職人さんのトランクショーが開催されると見て、初めてTTBOのことを知った」という新しいお客様が毎月のようにいらっしゃいます。当然、私がTTBOとは別に会社員としての仕事をしていることを知らないお客様もいます。言い訳は出来ません。

元々全くこの業界のことを分からずに参入したわけですが、取引先の担当者さんや職人さんたちに助けてもらいながらここまでやってきました。昔から周囲の人には特に恵まれていて、みなさん良い人ばかりです。イベントを一つひとつ積み重ねていく中で、絆もどんどん深まっていきます。「オボイストさんのためなら」と高い熱量で一緒に新しい企画を考えてくれる方もいれば、職人さんによっては「実は・・・」とプライベートな悩みを打ち明けてくれて、一緒に悩んだりもします。(解決してあげられたら良いのだけど私自身もそんなに有能ではないので)

中でもaldexの岩田規史工場次長に関しては、オープン以来ほぼ毎月TTBOに来てもらってスーツの採寸をお願いしています。店頭イベント開催時以外にも、個別に対応が必要な場合や、TTBO外でのトランクショーに同行してもらうこともあります。10月には北海道にも一緒に行きました。勘違いされるといけないので念の為ここにも記載しておきますが、当然ながら岩田さんに来てもらう場合にはaldex社で定められた正規料金を毎回お支払いしています。岩田さんも仕事としてTTBOへ来てくれているわけですが、お互いへのリスペクトが無かったとしたら、きっとこういう形は取れないと思います。

aldexでは不定期で採寸についてのセミナーも開催されていて、私が採寸する技術を習得すれば、経費削減が可能かもしれません。それでも私が毎月「出張採寸」にこだわる理由は、TTBOが掲げる“CRAFTSMANSHIP AND HUMANITY”というテーマに詰まっています。お客様には作ってくれている職人の人間性も知った上でオーダーを楽しんでいただきたいし、職人側にもどんな方がオーダーしてくれているのかということを直接実感してもらいたいのです。

2026年は、店外のトランクショーが増えていきます。今決まっているだけでも4月までに、名古屋、徳島、大阪、東京、仙台。最初の1年はお客様にわざわざTTBOへ足を運んでいただくことにこだわっていました。あの空間でのイベントは、独特の雰囲気が生まれます。お客様と職人と私の間に発生する一種の連帯感を直接感じてもらうには、やはり私の店で開催するイベントに参加していただくのが一番だと思っています。しかしながら、現実的に「TTBOに行きたい!」と思っても来られない方もいるはずです。2026年はそういったお客様のところへ、こちらから出向く1年にしたいと考えています。まだ行ったことのない地域、会ったことのないお客様との出会いが、今から非常に楽しみです。

始める前から覚悟はしていましたが、事業を続けるということは想像以上に大変です。私の場合は本業もあるのである意味本当に過酷で、ほとんど休む間も無く突っ走ってきましたが、先月は遂に帯状疱疹が出てダウンし、体調管理について改めて考えさせられました。現状では私が倒れたらTTBOは終わります。たくさんのお客様、取引先に迷惑をかけてしまいます。それだけは絶対に避けなければなりません。1年2年という短いスパンを想定してスタートした事業ではありません、出来ることならライフワークとして続けていきたいとさえ思っています。そのためにも、これから時々は無理矢理にでも休むようにしていくつもりです。最近は妻も、ついノンストップで働きたがる私を、必死に休ませようとしてくれています。

いろいろと書きましたが、私の人生でしか味わうことの出来ないプレシャスな体験をたくさんさせてもらっていることに、本当に感謝しています。この記事では裏側の大変さを少し吐露しましたが、止まるつもりはありません。常に攻めの姿勢で、今も来年に向けてたくさんの企画を仕込んでいます。12月は14,15日とSewn shoe-makerおよびRYO IKEDAのビスポークシャツイベント、そしてTTBOSUITおよびTTBOCOATのオーダー会です(Sewnと岩田さんは14日のみ)。店頭でお待ちしておりますので、今年最後のイベント、是非遊びにいらしてください。また気が向いたら、ブログ書きますね。

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