Dear AYA No.2

そして迎えた年末年始の連休。年始早々、1月2~4日の間、友人を招いての鞄作りが始まりました。

型紙はありがたいことに友人が大方考えてきてくれていましたが、実際モデルとなる既製品と同サイズだと私がクリスマスにプレゼントした財布が入らないことが判明。

この当時まるで狙ったかのように、例のアダムエロペのバッグでは財布がギリギリ入るくらいのサイズの為、「新しい鞄探そうかな。」なんて彼女が発言しだしたものですから、胸の内ではガッツポーズをしながらも、頼むからもう少しの間鞄買わないでくれ、と一人葛藤したものです。そんなわけで財布が入らなくては意味がないため型紙の修正から。

実際に厚紙を切って貼り合わせてみて、完成図を予想。

型紙完成後はいよいよ革に罫書きをしていきます。これも不器用な私には結構大変で・・・。

罫書きした線を元に今度はカッターで裁断していきます。内ポケットの部分には裁断が終わった時点で予め刻印を打ちます。

ジップの先は三角形の部品。二枚の革を縫い合わせ、コバを磨く。

ファスナーはYKKエクセラ製。部品のクオリティにも一切妥協はありません。

パーツを切っては縫い、そして磨く。当然トコ面の処理も念入りに。

作業していると結構あっという間で、食事以外はほとんど休憩もなく夢中で作り続けました。朝早起きして、夜中まで作業は続きました。

慣れればそれぞれの作業がなかなか上手に出来るようになってきます。特に縫うスピードと精度は自画自賛出来るくらいのレベルにはなってきました。とても文庫本カバーで大苦戦していたときと同じ人間の作品とは思えません。

ここがなかなか難しかった。平面を縫うのと立体的にパーツを縫うのでは全然難易度が違います。(上下部屋着のスウェットなのはご愛敬)

そうこうしているうちに、何とかそれっぽい形になってきます。本当にここまででも大変でした、同じ体勢でずっと座りっぱなしだった為、腰が折れそう。

ショルダーストラップも90パーセント完成。

正月の製作はこの辺りまでで終了しましたが、その後も仕事から帰ってきた後や休日に少しずつコバを磨いたりトコ面の処理をしたり。そうして完成したのがこちら。

私が思っていた以上に素晴らしい出来のバッグになりました。オール手縫いのバッグが放つ雰囲気はなかなかのものです。

内側には大きめのポケットが施されています。彼女はiPhone6plus愛用者なので、このくらい大きくないと入らないのです。

師匠である友人が最も気に入っていたこの鞄の底部分。一度革を水に浸して成形、張り出したコバがそのまま底鋲代わりになる仕組みです。

金具は個人的には真鍮が良かったのですが、彼女はおそらくずっと綺麗なままのメッキのものの方が好きだと思いましたので、今回はメッキのパーツを採用。Dカンも一見普通でありながら独特な形をしております。

非常に苦労しただけあって私自身かなり愛着の湧くバッグを作ることが出来ました。もっと手作り感満載(良くない意味で)のバッグになるだろうと想像していたのですが、パッと見ではおよそ素人の手作りとは思えない質感に大満足。年始早々付きっ切りで指導してくれた友人にはいくら感謝してもしきれません。(No.3へ続く)

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