Boleroの渡邊さんにバッグをお披露目

Diary

SusieSveltとのコラボバッグが完成したら、必ずバッグを見せたいと思っていた人物がいました。今日は休日出勤で朝仕事を済ませてから栄へ。現在故障中のMacをApple Store栄に修理持ち込み後、彼に会いに行きました。

ボレロの渡邊さんです。何度も書いてきましたが、私は前作ビスポークバッグを失くして意気消沈していた時、渡邊さんがかけてくれた言葉に救われ、今も心の支えになっています。今回のコラボバッグで、マチ部分のスキンステッチ絞りや、レイジーマンを模したエラスティックペンホルダーについても、実は鈴木さんが渡邊さんにアドバイスをいただいたり部材を手配してもらって実現した経緯もありました。渡邊さんに会うのは2020年7月にフミヤヒラノさんと3人でお会いして以来で、同じ県内に住んでいるのに久しぶりになってしまいました。

昨年と比べると随分スリムになった渡邊さん! 今日はグリーンのリネンシャツにベージュのパンツを、もちろん自作のホーウィンハッチグレインで仕立てた靴を履かれていました。

「お昼ご飯はお済みですか?」と聞くとまだだったので、一緒に食べることにしました。アトリエから歩いて行ける手打ち蕎麦のお店へ。

時計はエルメスのアンティーク。shoe gazing blog主催のロンドンスーパートランクショーに行った際風防が外れてしまったり、落としてリューズが折れてバラバラになったりと修理が絶えなかったそうですが、美しく味わい深い三針時計でした。ギラギラせず渡邊さんの雰囲気にもぴったり。

ランチの場ではあまりベラベラと話すことは時節柄憚られ、美味しく蕎麦をいただいてからはアトリエへ戻って談話を。このバッグがこの場所に。

「鈴木さんから“バッグに採用したいからスキンステッチを教えてくれ”と言われた時は内心“靴分野の技術をこれ見よがしにバッグに取り入れるのはどうなのだろう?”と思いましたが、完成時のインスタLIVEで採用箇所を見て感心しました。一本取られたな、って。鞄屋の方が見たら二度見するんじゃないでしょうか、ぱっと見ほとんど分かりませんし」と渡邊さんにもマチ部分の削ぎ落とされた美には驚いていた様子でした。

「僕もグリーン・トープ・ブラックの中ならグリーンかな〜。欲しくなっちゃいますね」と渡邊さん。ボレロのサンプルシューズと並べてみました。

以前来た時には無かったサンプルもいくつか増えていました。どれも魅力的…ここに来るとどうしても「妻にど叱られてもいいからオーダーしてしまいたい」と思わされるからいけません。「飛田さんの時計買ったばかりですし、奥さんと不仲になるのは嫌ですから、やめておきましょう」と諭されてなんとか我慢出来ましたが^^;

そういえば飛田さんの時計も渡邊さんに見せるのは初めてでした。良い意味で写真と実物の印象が違うと仰っていました、頑張って撮ってるつもりですがやはりNHWATCHを上手く撮るのは至難の業のようです。

バッグと並べた写真にも写っていますが、左から2番目のエプロンフロントタッセルローファーが非常に気になります。やはりこのご時世サッと履けるカジュアルにも使える靴が良いですし、タッセルはオボイストブリーフケースとも相性が良さそうで尚更気になります。

サンプルはスーパーバックが中心のスエードシューズですが、最近はその他銀付きスエードの選択肢も豊富に揃っていると言います。スーパーバックも、ここには書けませんが仕立てる前に渡邊さん流のスペシャルケアが施されているので、一瞬「これ本当にスーパーバック?」と思うような質感になっています。

ベイカーロシアンカーフも現物を見せていただきました。厚みがあり荒々しく、男臭い革ですが抜群の雰囲気。靴にする際は漉いて使うようです。

渡邊さんが履かれていたホーウィンハッチグレインと比べると、ベイカーロシアンの方が皺が深く刻まれているのが分かります。この靴はいろんな色を入れたり、逆に抜いたりして色々とテストしたもののため色味の変化が激しくなっています。

靴の話はもちろん、オーボエの話など色々と盛り上がって気がついたらあっという間に2時間半が経過していました。

「こういう仕事をしていると、一日誰とも話さずに終わってしまうことも多いんです。楽しかった、またいつでも来てください」と言っていただけました。次にオーダーするならどんな靴だろう、いっそのこと渡邊さんに丸投げでも良いかなと思っています。そのくらい信頼している職人さんで、私のことも理解してくれていると。そんな話をしたら「オボさんみたいにうるさい人に自由に作るのはリスキーだなあ笑」と笑っていましたが^^笑

靴はオボイストモデル中心にSewnとの企画が続いていて、なかなかオーダー出来ずに少しボレロに申し訳ない気持ちが私の中にあったのですが、誤解を恐れずに書けば「たくさんオーダーするだけが職人さんとの付き合い方ではないのかな」とも感じ少し安心しました。忙しい方ですから邪魔はしたくありませんが、時々世間話を聞いてもらいながら、次作についてのイメージを渡邊さんと作っていきたいと思います。

明日も休日出勤、家族を守るため、渡邊さんに靴を頼む日が少しでも近づくよう、頑張って働こう。

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