AyaとSusieSvelt

Diary

昨年の4月に2013年から勤めていた職場を辞めて、最近は家事全般とアルバイトをしてくれている妻。シフトを私の休みに調整出来るようになったので以前にも増して一緒にいる時間が増え、何気ない日常がとても幸せに感じている今日この頃ですが、こと誕生日のサプライズを準備しようと思うと、ずっと一緒にいることは却って不都合。だからと言って「誕生日が近づいたら私の休みは仕事に行ってくれ」なんて言えるはずもなく笑、今年も私に出来る範囲で心を込めてお祝いすることに。

誕生日や記念日は欠かさず手紙を書くのですが、今年はBTSにどハマりしている妻のために、ムック本の付録の便箋を切り取ってデコったり色々やりましたがこれはブログに載せるわけにはいかないので省略。飾り付けなども妻が起きていると出来ないので、寝静まった真夜中にこっそりと起き出し、準備しておいた白いテーブルクロスと赤い花びらでハートを作り、中に手紙が入ったBTSノートと誕生日プレゼントを配置しました。

朝起きてきた妻からは「パリピみたい」と笑われましたが喜んでくれました。手紙は4枚に渡る長文で、ちょっとだけ涙ぐんでいました。

仕込んでおいたプレゼントはこちら。オーダー自体は去年の8月に完了していて、出来上がったのは先週です。8月にSusieSveltの鈴木さんが家に来てくれたとき、妻は初めて彼とじっくり話をしたのですが、二人はとにかく気が合うみたいで。既製品の財布や服を見ても「ここがちょっとなー」などと細かいところが気になる妻。私も結構うるさい方だと思っていたのですが、妻と出会ってから自分はそうでもないなと思えるほど細部へのこだわりがちょっと尋常じゃない。

もちろん、そんなだからオーダーで何かプレゼントを頼むとしたら基本的に妻の意見を聞かずしては今や頼むことが出来ないのですが、この8月の日に妻が「鈴木さんになら全部お任せでも良い」と彼が帰った後でポロッと口にしたのです。とても珍しい現象に私は興奮し、すぐに鈴木さんに連絡、誕生日までに財布を作って欲しいとお願いしたのでした。

妻はこれまで、2012年の誕生日にプレゼントしたコードバンの折り財布と、2015年のクリスマスにプレゼントしたSusieSveltの長財布を使い分けていました。物持ちが良すぎるのであげるタイミングを逸して来たのですが、10年を区切りにコードバンは引退させることに。

今日まで私も中身を知らなかったのですが、箱から出てきたのは美しいトゥルティエールグレーのヴォースイフトを使った二つ折り。私から依頼を受けた瞬間にこの革を使おうと閃いたそうです。「トゥルティエールとはキジバトという意味で、LINEなどでよく鳩の絵文字を使われるAyaさんの雰囲気にもピッタリだと思って」とは鈴木さん談。そんなところからも着想を得ることがあるとは、本当にすごいですよね。

ふわふわもっちりの超上質素材に、素押しでA.Y.Aの刻印が。外周のステッチは本体より明るくもちろん手縫いで仕上げてあります。柔らかいスイフトが手縫いの力でクッと引き締まっている感じがたまりません。

内装もとてもシンプルで、外側と同じくスイフトが使われています。緩くカーブしたカードスリットが3つ、L字型の小銭入れ。「余計なものが何も無いのがすごく良い」とこのデザインも妻絶賛でした。

このファスナーの金具は初めて見たのですが、鈴木さん曰く比較的新しいYKKの商品のようです。これについても妻はとても気に入っていました。ちなみに財布の内側についてはマシンステッチで仕上げられています。

この財布の一番の特徴でもあるこの部分。“Gravityラッチ”と名付けられた新機構、両サイドの羽根に小さなマグネットが仕込まれていて、癖になりそうなほど心地よくパカッと開きます。今後Susieの他の製品にも用いられる予定とのことです、

超細かいけど、絶対に他にはないのがこの部分。靴の製法では耳にすることもあるビーディングという技法が革小物に転用されています。オボイストブーツのアッパーにも用いられているこの技法が、とても自然に革小物用にアレンジされています。こちらについても今後のSusie製品には採用されていくようです。

ちなみに財布が入っていた袋にもこだわりが。デッドストックのヘビーオンスオーガニックコットンで作られた巾着、ベジタブルタンニンで染められた布は、使い込むと良い具合にエイジングしていくとのこと。いつも小物を入れているポーチをこちらに変更して使っていくそうです。財布と同じヴォースイフトと刻印が縫い付けられています。

これまでにもらったプレゼントの中で一番嬉しい」と大絶賛で、隅から隅まで気に入ったというこの財布、SusieSveltの新たなラインナップにも加わる予定です。詳しくは今後のSusieSveltからのお知らせをお待ちください。鈴木さん、この度は妻のために最高の財布を作ってくださり、本当にありがとうございました!

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