中村憲一さん、初めての愛知【TTBO前編】

Diary

在来線で豊橋から三河安城まで移動し、中村社長にずっとお越しいただきたかったTTBOへと向かいます。TTBOの入るKAGAYAKI SQUAREは新幹線三河安城駅南口を出るとすぐに目に飛び込んできますが「あちらの建物だけ、なんだか異彩を放っていますね」と中村社長。確かに普通の高層マンションなどが立ち並ぶ中で、ここだけはちょっと特殊な外観をしています。

TTBO店内へ入り、お店の中をじっくりと見て回る中村社長。実は時在服飾設計には、今後TTBOのためだけに作られた全く新しいモデルを作っていただこうと思っています。そのためにも今回はTHE TRUNK BY OBOISTという空間を感じていただく必要がありました。

「たとえばTOBARIは京都の夜の黒さから生まれたモデルです。僕の出身である東北の青い光と比べて、京都の太陽の光は黄色く、そして闇が深い。日中でさえ、うなぎの寝床のように張り巡らされた路地奥の住居に一歩入ると、黒が広がっていたりします」と中村さんが説明してくれたように、インスピレーションの元となったものが時在の服には色濃く反映されています。それであれば、私が何かリクエストをするよりも「とにかくTTBO自体を中村さんに見ていただいた結果生まれた服が欲しい」と考えました。

この日は岩田さんもいることですから、TTBOの思想が込められたスーツをご試着いただくことにしました。スーツを着た中村社長は見慣れずとても新鮮です。ハリウッド俳優感すら漂っています。「オボイストさんこれ、良いですね!!」とジャケットやパンツの雰囲気も気に入ってくれた様子でした。TTBOのアイテムたちは私にとってみれば息子のようなものなので、とても嬉しい気持ちになりました。

中村社長は一度ホテルに戻ってやらなきゃならない仕事があるということで一旦退店されます。すると入れ替わるように今度は富山からkinoさんがご来店されました。この日は元々kinoさんが愛知に来られるということでスーツの受注会として開催しようとしたのですが、平日だったこともありkinoさんとスーツ以外のアイテムをご所望のお客様が一人予約を入れてくれただけでしたので、中村社長の愛知ツアーへと急遽予定を変更したのでした。Foggy&Sunnyオリジナルのブレザーに尾作さんのビスポークパンツ、レスレストンのビスポークシャツにアルニスのネクタイを合わせて、足元はKOKONのダブルモンクと完璧なコーディネートでした。

少し前にkinoさんから「勤務先の後輩が安城市の出身で、帰省のお土産に買ってきてくれたクッキーがとても美味しかったのですが、ご存じですか?」と写真が送られてきたのですが、なんとTTBOのオープニングイベントで別注マカロンを作ってくれた私の行きつけのケーキ屋・&cakes8°のものでした。「せっかくなら、お越しの際に一緒に行きましょう」と約束していたので、TTBOを軽くご案内したのちにとりあえずケーキを食べにいくことに。三河安城を歩くモダンクラシックスタイルの二人。尾作さんのパンツはやはり別格の完成度で、是非いつかビスポークオーダーをしてみたい・・・。

各々好きなスイーツとアイスコーヒーを頼んで、イートインでいただきます。Foggy&Sunnyに初めて行った時も中川さんのおすすめのケーキ屋さんに連れて行ってもらいましたねなどと思い出話をしつつ、私と妻が大好きなパッチのケーキを堪能していただきます。二人にもとても好評でした。

TTBOに戻り、日が沈まぬうちにkinoさんのスーツオーダーについて打ち合わせを進めます。店内は黄色っぽい照明が多いので、可能であれば日中にバルコニーで生地の色を確認いただくとより質感が伝わりやすいのかなと思っています。(白いLED照明もありますので夜でももちろん大丈夫ではありますが)

今回は事前打ち合わせなしで「当日の気分で選びたい」と伺っておりましたので、私から「春夏、秋冬、色味など何かご提案のヒントをいただけますか」とkinoさんに質問したところ「ジャケットのビスポークなどが多かったので、チャコールグレーのような色味で真夏以外に着られる素材感のある生地でスーツが作りたいです」とイメージをお聞かせいただきました。真っ先に一つのクオリティが思い浮かびkinoさんに見てもらっている間にも、さらに2,3のクオリティを出してきてkinoさんの好きそうな生地を探します。

最終的にkinoさんが選ばれたのは、私が最初にご提案したFOX BROTHERSのWORSTED CLASSICSの中から、ダークグレーとダークネイビーの中間色の生地でした。私が考えるkinoさんのイメージともまさにぴったり合致する梳毛のコレクションです。GWはTTBOスーツ専用のオーダーシートが間に合わなかったため小島さんと岩田さんがなんとかしてくれましたが、今後はフィッティング係の岩田さんとオーダーシート入力係の私が一対となりお客さまからのご注文を完成させていきます。今回は旧知の仲であり特に優しいkinoさんでしたので、了承を得た上で入力の方法やフィッティングに際しての注意点を岩田さんから教えていただきながら進めていきました。

「普段ここまで細かく自分の身体の特徴について言葉で解説いただく機会はないので、非常に勉強になりますね」とkinoさんも好意的に受け止めてもらえて助かりました。通常より採寸に時間がかかってしまいましたが、ボタンや裏地などの選択ののちに無事オーダー完了です。今回の生地も個人的に非常に気になる羨ましいものでしたので、自分のことのように完成が楽しみ。kinoさんのフィッティング中、実はもう一人ご来客があったのですがそれ以降のことについては後編で。

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