“声なき声は、そこにあると思う”

私にとってのファーストイルビゾンテ。

趣味である音楽、その関係の仲間から頂いたものです。

このパスケースには、特別思い入れがあります。

基本的にモノを愛する方なのですが、頂きものとなるとやはり格別に大切に思えます。

このパスケースも、気心の知れた仲間から貰ったものでしたので、すごく大事に、且つ毎日使っていました。

しかし、あるとき、デパートのトイレにうっかり置いたままにしてしまい・・・慌てて取りに戻るも、結局見つからず。色々ありまして、最終的に警察まで出動するプチ大事に。(どっち)

すっかり意気消沈した私は、せっかくプレゼントしてくれた仲間への申し訳なさと、単純にすごく気に入っていましたので、それはもう、へこみました。

どのくらいって、半ばヤケクソになって、その翌日オークションで未使用品のパスケースを適当に落札してしまうくらいに。

・・・それはさておき、事件の2日後に、速達で荷物が届きました。

オークションのものは昨日落としたばかり、やけに早いな、とは感じましたが、大きさ的にもパスケースっぽかったですし、他に何か注文した覚えもないので多分そうだろうと思っていました。

開けてみて、出てきたのは、、、

見慣れた、水牛マークの彼でした。

彼と一緒に、達筆な文字で、お手紙が一枚同封されていました。

それによると、彼を拾ってくれたのはお寺の住職さんで、中に私の住所が書かれた紙が入っていたので、送ってくれたようです。しかも速達で。定期券だから、早くないと困ると思ってくれたのでしょうか、、、落し物を、追加料金を出してまで送ってくれるなんて。

拾ってくれた方のお名前は書いてありませんでしたが、○○市××寺、と最後に書かれていました。

早速お礼を言わなくては、と、そのお寺について調べてみたところ、、、

無いのです。○○市に××寺は、どうやって探しても見つかりませんでした。地図にも載らないような小さなところなのかと思って、近くにいったときに探してみたのですが、やっぱり無い。

おそらく「そういったお礼は結構です」というメッセージなのでしょう、私もそれ以上探すことは拾得者の意を無視することになりかねなかったため、諦めました。

この一件で感じたのは、もちろん優しい人がいるものだなあと心が温まったということもありますが、大切に使っていれば必ずモノは応えてくれる、ということです。

それからというものますます愛着が沸いてしまい、気が付けば手に持ってさすってみたり。

長年使っているうちに、傷もたくさん付いてきてしましましたが、、、これはこれで、とっても味のある表情に。

そんなわけで、特別高かったりするわけではないのですが、私にとってこのイルビゾンテのパスケースは、大切な宝物です。

追伸・・・オークションで適当に落札したものはポイントカードケースとして使っています!

コメント

タイトルとURLをコピーしました