MIYUKI CRAFTS-SUITS PASTORAL×Oboist ②

MIYUKI CRAFTS-SUITS PASTORAL×Oboist

今日は仕事の日よりも早く家を出て、8時半には上小田井周辺に車で到着。オボイストトラウザーズの打ち合わせです。いつもは伏見のパストラルで西村さんと二人でやっていますが、今回はミユキソーイングの品質管理などを担当されている方を交えて三者での打ち合わせ。この日元々会う予定をしていたいとしゅんが、写真係としてついてきてくれました。

ふるさと納税のオーダーや既製品のパンツを購入した際の納品時に何度か入ったことのある、御幸本社の応接室。工場担当の中村さんは、ふるさと納税のスーツを大塚さんと頼みに来た時に一度お会いしています。今日は手持ちのC&Cパンタローニのコーデュロイパンツを参考資料として持ち込みました。鋭い眼光でディテールをチェックしていきます。関西訛りでハキハキと話してくれるのが心地よく、私の中に沈殿している仕様への迷いなどをスパスパと断ち切ってくれました。

ウェスト部のアジャスター機能をどう持たせるのかというのが最大のポイントであり難しいところ。デザイン画はサイドアジャスターの代わりにギボシをつけていましたが、結果的にボタンにすることにしました。御幸は工場内の安全管理・異物混入への対策が非常に厳しく(当然のことかもしれませんが)、針一本でも無くそうものならフロア中を探して必ず見つけ出さなければならないようです。パンツを履いたお客様の足に万が一混入した針が刺さったら大変ですからね。ギボシは針ほどではありませんが尖っていますし、履いた時に腰へ当たる感じもするかもしれません。デザイン上ギボシを使ってみただけでそこには私もそれほど強く拘っていたわけではありませんでしたので、製造面でも商品の仕上がり・履き心地を考えてもベターであると考えた方へ舵を切り直しました。

実は・・・衣替えしていて最近気がついたのですが、C&Cパンタローニのパンツも、短いエラスティックが入っていてアジャストする機能が付いていたんですよね(気付くの遅い)。ジャストサイズのウェストで履いているので、全然気がつきませんでしが確かに実寸よりも履いていて楽な感じがありました。

ちなみにサイドアジャスターのバックルについても、最近検針機に対応するために新型に変わったそうです。サイドストラップの向きは既製品では“前→後”が多いですが、昔は使い勝手を考えて“後→前”が一般的だったそうです。持ち込んだC&Cが後前だったのもありイメージがつきやすく、今回は後前方向のストラップにすることにしました。ジョンロブや私のボレロのジョッパーブーツみたいに。

お忙しい中村さんとは小一時間の打ち合わせでお別れし、そのあとは私の車でパストラルへ移動。傍にはいつもSusieSveltコラボのオボイストブリーフケースがあります。

すっかり来慣れてきたパストラルのショールーム。最近はこればっかですが、今日もマルヤスのオボイストシャツで。マスクはシャツと共地のものに、最近は感染症対策強化でサージカルマスクを二重にしています。

ジャケットはラルフローレンパープルレーベルのリネンを着ていきました。蒸し暑い雨の日でしたから、ボイルシャツにリネンは良い組み合わせでした。

せっかく服好きのいとしゅんがいることですから、生地についての意見を彼にも聞いてみました。採用する予定の一番濃い色のウールデニムと、バックサージサテンのダークブラウン。どちらも素敵な生地ですが、いとしゅんは特に厚みがありながら独特の光沢とドレープが生まれるバックサージサテンが気に入っていました。

今回は既に御幸にあるパンツのパターンを私の趣味に合うように微調整し使うことにします。基本的に採寸してのオーダー制を取るつもりでいますので、サンプルパンツを試着してみました。それにしてもオボイストシャツの背中、綺麗ですね・・・笑

御幸に既にあるパターンのうちよりクラシカルな形の方をベースとしますが、やはりジャケットと合わせることを基本にして作られているのでしょう、パンツ単体としてはちょっとビジネス寄り。より股上を深くし、余裕のあるワタリでありながら膝下はテーパードを効かせてスッキリと見せたいので、その辺りのイメージを西村さんと共有。

気に入って履いているThe ArmouryのSport Chinoを、試しに細かく測ってみることにしました。思っていたよりも股上は深くなく、全体的に御幸の型紙と比べて細い感じ。少し伸びる綿生地が使われていますのでそれでも良いのですが、今回はどちらの生地もウール100%ですからあまり細いとまとわりついて気持ちが悪いので、中間くらいのサイズ感に。

「ああでもないこうでもない」って理想像をすり合わせていく時間が好きなんですよね。幸せな体験をさせていただいています。

クールな西村さんですが、色々と話していると実は熱いものをお持ちで、今回御幸本体を巻き込んでの企画ではありつつもパストラルの西村さんが主体となってコンビを組むことが出来、良かったなと今日改めて感じました。

生地やシルエットの次は専用タグについて。これまでのコラボ商品、全てに採用されているオボイストロゴは出来れば今回もどこかに取り付けたいと思っています。パンツの性能には直接関係ありませんし、無駄なコストと言えばそれまでなのかもしれませんが、やっぱり手に取った時の特別感も大事にしたいじゃないですか、服好きとしては。

モールス信号をモチーフにデザインされたパストラル専用タグと、オボイストロゴ。そういえばブログに書いていなかったけど、オボイスト専用の名刺を作りました。この写真では分かりませんが、厚みがあってなかなか高級感のある名刺に。

タグについては少し考えるとして、ディテールについて心配だった点もクリア出来そうですし、シルエットなどについても一旦まとまりましたので、ひとまずウールデニムを使った1stサンプルを西村さんのサイズで仕立ててみることにしました。ミユキソーイング長崎に製作を依頼し、1ヶ月ほどで完成する予定。それを元に改善点などを話あったのち、2ndサンプルは私のサイズで作ってみようかと。順調にいけば8月頃には受注を開始出来るかもしれません。さらに、名古屋のパストラルだけでなく東京や大阪でもオーダーすることが出来るようにならないか、現在色々と西村さんが調整してくれています。今後の展開を是非とも楽しみにしていてください。

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