前回の打ち合わせから一ヶ月強。遂にオボイストトラウザーズの1stサンプルが仕上がりました。最初のサンプルはパストラルの西村さんサイズで、最初からこの企画に使いたいと思っていた御幸謹製ウールデニムのブラックで。現物チェックをしに、今日も御幸本社へお伺いしてきました。
現在RX1RM2は北海道の鳥井工房へ出張中ですので(これはこれで早く紹介したい)、今回は全てiPhone11proでの撮影です。これがMCSパストラルとのコラボパンツ“オボイストトラウザーズ”だ!!!
一番の特徴はこのエラスティックサイドアジャスターでしょう。私のコラボ商品に共通しているコンセプトとして“着用する人に優しいこと”を意識しています。「合わせるものを選ばない」「着脱が容易」「色々な着方を楽しむことが出来る」「手触りが柔らかく気持ちが良い」など優しさの表現方法はアイテムによって異なりますが、このパンツもその理念が取り入れられています。
エラスティックを仕込むことで多少の体型変化があっても穿き心地に影響しないように工夫してあります。とはいえ、デザイン的にウェストベルトにゴムのシワがたくさん寄るのは個人的には好きではない為、サイズ調整機能としてはせいぜい2cmほどかと思います。
ウールデニムを使ったのは、御幸にしかない特別な生地であることはもちろんですが、着こなしの幅が広いこともあります。ウールですのでデニムとはいえ非常に綺麗目、基本的にはシャツをタックインして着ていただきたいですが、時にはTシャツに合わせたり、ハリントンシャツとあわせてカジュアルに着るのも良いでしょう。オボイストトラウザーズは店舗で採寸し、ボタンなど細かい仕様を選ぶことの出来るMTO方式の受注を考えていますので、生地は基本的に自由に選ぶことが出来る予定です。名古屋のMCSパストラルはもちろんですが、今後県外の御幸系列店でも受注可能になるかどうか打ち合わせを重ねていく予定です。
基本仕様としてはボタンフライの予定です。ベースがクラシックドレスですので。腰裏の仕様は1stサンプルからは少し変更が入る予定ですので、2ndサンプル(私の分)が仕上がりましたらまた詳しくご紹介します。
と、ここまで置き画でご紹介してきましたが、このパンツが本当に美しいのは穿いた時です。マエストロジョー(西村さん)の穿きこなしを撮影してきました。アウトの2プリーツ、持ち出しは通常よりも少し長い8cmです。これ以上長いのはグルカっぽくて今回の企画には合わないですが、ちょうど良い塩梅かと思います。2ndサンプルでは剣先をサイドのアジャスターに合わせて丸くします。
センタークリースがくっきり出ている秘密は、ステッチで縫っているから。これならクリースはずっと綺麗に入ったままです。少額のオプション扱いですので、もちろんステッチは無しにも出来ます。ウールデニムでの仕立てを検討いただいている方にはオススメです、私もこの仕様にしました。
横からの角度で。上着なしで穿いても格好良く決まるように、主張がありつつもうるさくならない加減を狙って。股上は深く取りクラシカルに。ウェストベルトの幅は、とてもスリムな西村さんに合わせてこちらは3.5cmですが、基本的には細すぎない4.0cmがオススメです。
真横から見るとこんな感じ。バックポケットのスタイルは後ほど書きますが私は西村さん仕様とは変えてオーダーしています。ワタリには余裕を持たせて。
膝から裾にかけてはテーパードをかけてスリムに。1stサンプルは裾幅17.0cm、私は18cmでオーダーしました。採寸時にお客様のお好みを伺いながら提案させていただきます。ちなみにこの日西村さんが履いていた靴は、エドワードグリーンの外羽根ウィングチップ。ブラウンのユタカーフでした、ウールデニムのオボイストトラウザーズと良くマッチしていますね。
片玉縁ポケット2つ、左はボタン付きというのが御幸の標準仕様のようですが、私は自分の分は最初のイラスト通り“左ポケット無し、右両玉縁ボタン無し”でオーダーしました。初めて買ったリーバイスヴィンテージクロージングのデニム(1890年モデルだったかな、限定品でした)が右ポケットのみで、それ以来なんとなく好きなんですよね片ポケ、見た目にもすっきりして。
ボタンもお好きなものを選んでいただけます。今回西村さんが選んだのはナットボタンのブラック(09)です、私も同じものが良いと思いました。縁取りが薄くシンプルな見た目で、触った時にプラスチックとは違う天然ボタンの感触があります。
というわけで、1stサンプルから非常に良い仕上がりだったオボイストトラウザーズ、今日の私のオーダー分がお盆くらいに仕上がる予定ですので、2ndサンプルを確認して問題がなければ、8月後半〜9月上旬には受注開始が出来る見通し。Instagramなどでも予想以上に反響が大きい本企画、生地から工場まで100%御幸製の素晴らしいアイテムになることはもう間違いありませんので、価格や生地など妄想しながら楽しみに待っていてくださいね〜♪
コメント