今日は祝日、会社は営業日でしたが休みをとって一日趣味の活動に全振り。日中暖かくなって後悔しましたが、ようやく文二郎のビーバーハットを着用出来る季節になりワクワクしています。ウールデニムのオボイストジャケットにevamevaのパンツ、SHINYAのクルーネックニットにEDOandYUMEKAコラボのアートスカーフを差し色に・・・好きが詰まったコーディネートで過ごしました。
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まず最初に向かったのは、EDOさんから紹介してもらった漆職人の伊藤広之さんの作業場。共通の友人がたくさんいるのにこれまでゆっくりとお話しする機会がなくて。かなり前ですがLapelで催されていたイベントの際「オボさん、今度僕とも一緒に何かやりましょう」とすれ違いざまに声をかけてくれたのを、私は社交辞令と受け取らずにずっと構想を練っていました。
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本漆は通常、人の髪で作った毛の短い刷毛を使って塗るものだそうですが、伊藤さんはスプレーを使用し精巧なフィギュアなどにも本漆塗りを施す他にはない技術を持っています。「漆塗りの世界の職人って“こうあらなくてはならない”みたいなガチガチの考えの人が多くてね、僕のやり方はあんまり良く思われてないのかもしれないけど、新しいことにチャレンジしていかないと、いずれは廃れていってしまうからね」と語ってくれました。昔からある技術を昔と変わらずにやり続けることももちろん素晴らしいことですが、今の時代だからこその技術を組み合わせて伝統を紡いでいくこともまた、生き残っていくためには必要なことなのだと思います。
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こちらは国内最大手のフィギュアメーカーからの依頼で漆を塗られたレジン製のエヴァンゲリオンのフィギュア。独特のぬめりと光沢があります。漆塗りを施工する前にフィギュア全体を銀箔することで、この内側から光を放つような艶が生まれているのだといいます。
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伊藤さんが主に使用するのは漆の木から取れる本漆。触れるとかぶれてしまったり塗るのが難しいというデメリットはあるものの、殺菌効果を持たせたり非常に強いのが特長で、最近(2010年頃)でも約9000年前のものと思われる漆器が国内で出土したそうな。また本漆塗製品は「完成時は7割」と言われていて、使い込むにつれ美しく経年変化をしていく素材なのだそうです。デニムや革製品と同じで“経年変化”というワードに弱いのが我々ですね。
最近ではカシューナッツの木から取れるカシューを「漆塗り」として販売されている製品も多く見かけるそうですが、私が伊藤さんとタッグを組んで使おうと思っているのはあくまで本物の漆。カシューを使った製品の場合は“本漆塗り”と記載が出来ないとのことなので、これから漆塗り製品を見かけた際にはチェックしてみようと思います。
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漆塗りといえば私は黒しかないと思っていたのですが、赤や青、緑の漆もあれば、金箔や銀箔、スズの上に重ねて使用することで光沢を出したりラメっぽく表現することも可能。
今回のコラボレーションはまだ上手くいくか分かりませんので、あくまで予定ですが、SusieSveltと念願の時計ストラップを作りたいと思っています。伊藤さんにも前回のコラボ作品、オボイストブリーフケースを改めて見ていただきました。こういうグリーンが好きで・・・と話していると「ちょっと色、作ってみましょうか」と青と緑の漆を調合して色を作ってくれました。
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それがこちら。肝心の本漆塗りは、ストラップに装着するバックル部分に施工をお願いしようと思っています。今の時点ではまだ決定していませんが、素晴らしいものが出来上がりそうな予感しかしません。あとはSusieSveltの試作が上手くいくことを祈るばかりです。正式なコラボレーションとして動き出す際に、改めて詳しくご紹介させていただきますので是非とも楽しみにしていてください。
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