ラーメンフェスとFoggy and Sunny

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絶賛ダイエット中の私ですが、ここのところチートデイ、いやチートデイズが続いており危機感を覚えております。今日から一気に絞り込むとして、反省するためにも食い倒れ旅行についてまとめておきたいと思います。

ラーメン好きの会社の後輩二人が富山県まで、SUSURU TVのラーメンフェスに行くというので私も乗り合わせでついていくことにしました。8月にkinoさんとFoggyandSunnyに行ったばかりですが、まさかこんなに早く再訪することになるとは思いませんでした。車で片道大体3時間、大阪や東京へ行くよりも道は空いていて実際の距離よりは近く感じます。

順番に運転しながらなので疲れもなく、開場の10時に合わせて到着しましたが既にフェス会場の城址公園前には長蛇の列が。前売り券を買っておけば良かったかと若干後悔しましたが、それでも列は意外とスムーズに進み当日券の販売窓口にたどり着きます。1杯950円のチケットを何枚買うか問われるので、食べられる分を買うのですが足りないとき後で買おうとするとまたこの列に並びなおしになるということで、それぞれ3杯分のチケットを購入。4杯くらい頑張れば食べれるのではないかと思いましたが、結果的にこれで正解でした。

SUSURU TVは私が二郎系ラーメンにハマるきっかけになったyoutuberで、軽妙なトークを織り交ぜながらいつも本当に美味しそうにラーメンをすすっています。ですから何と言ってもまずは二郎系!と「俺の生きる道」に並ぼうとしますが皆考えることは同じのようで、朝イチ時点ではなんと180分待ちとなっていました。

とりあえず早く何か食べないと始まらないような気分だったので、同じ二郎系でも汁なしタイプの鷹の目の列に並びます。こちらは40分ほど並んだらありつくことが出来ました、最初の一杯なので500円追い金をしてスペシャルトッピング仕様です。お腹が空いていたからだけではないと思うのですがこれが本当に美味くて。3人で盛り上がりながらコシの強い麺を食らっていると、意外とこの一杯で既に満足気味になっている自分に気が付きます。

若干の焦りを感じながらも、2杯目はするすると食べられそうなものを・・・と、京都の第一旭をチョイス。SUSURUトークショー内で第一旭の魅力について語られていて、まんまとそのまま列に並ぶことに。鷹の目がパンチの効きすぎた1杯だったので第一旭の醤油とんこつは安心感さえ覚えるほどしみじみと五臓六腑に行き渡りました。

この時点で時刻は12時。フェスは19時までですが、夕方には富山を出ようと思っていたので残り時間は4,5時間です。流石に3タテを決めるほどの余力は無かったので、一旦城址公園から出て隣のD&DEPARTMENTでコーヒーを飲んで休憩します。小一時間休憩すれば回復するかと思いきや、胃の中に入った麺が膨張するかのように3杯目が入り込む余地が見つかりません。仕方がないので一旦時間を置こうということになり、サウナ好きの2人はアルプスというスパへ行くことに。私はサウナよりも行きたいところがあったので、ひとりで歩いて移動します。

私が富山へ来て行きたいところなんて、もちろんFoggyandSunnyしかありませんよね。D&Dを出る前に中川さんにDMをしてみたのですが応答がありませんでしたので、とりあえずお店の方へと向かってみます。13時オープンのお店に少し早く到着するも扉は開いておらず、一旦退散して近くのイートンハウスという英国系の服飾アイテム取扱店へ行ってみました。深いグリーンのトラウザーズでちょっと気になるものがありましたが、試着だけして結局買うまでには至らず退店。再びフォギサニへ戻りますがやはり不在のようです。

「今日はお会いできない日かな・・・」とサウナに行った二人が戻るまで何していようかと考え始めたそのとき、古いメルセデスに乗った素敵な夫婦が走ってきます。グリーンのカーディガンを肩から掛けた中川さんが運転していて、私の姿を捉えると目を真ん丸に見開き「あれえ!?どうしていらっしゃるんですか~!」ととても驚いたご様子でした。奥様に改めて「先日kinoさんと一緒に来たものです」と挨拶すると私のことを覚えてくれていて「ごゆっくりして行ってくださいね」とお店に取りに来た荷物を持ち先ほど中川さんが運転していたメルセデスに乗り込み颯爽と走り去っていきました。中川さん曰く「僕が何かを買おうか迷っているときなんかも“なんで買わないの?買いなよ!”とバッサリいくタイプ」とのことで、私の中で今後格好良い女性像といえば、中川さんの奥様が想起されるようになりそうです。

少しお店の中を見てからは「車がないから歩いてコンビニにコーヒーでも買いに行きましょう~」とお誘いを受けお散歩タイム。とても気持ちが良い季節で、午前中降っていた雨も止んでいました。お店の前に置いた私のFoxを見て「しっかりしてそうだから傘失くさないよね、僕はもう何本も失くしちゃってダメなんです」と中川さん。ずっと憧れていた存在とこんな風にいろんな話が出来るだけで私は終始とっても幸福な気持ちでした。

コーヒーを買ってからは「ここ、富山でいちばん老舗の和菓子屋さん、実は分家さんで本家はもっと街中のほうなんだけどね」と甘酒饅頭なるものを買ってくれました。「今日お友達は何人?」と聞かれたので二人ですと答えると、一緒に来た後輩の分までお土産に持たせてくれました。お店の方に「お饅頭を3つと2つで分けてください」と話す中川さん、特にどのお饅頭なのか指定しなくても、このお店ではお饅頭といえば甘酒饅頭なのでしょうね。

「ふかしたてなのであったかいうちに食べてね」とお店の方に優しく言われて、フォギーに戻ってからすぐに中川さんといただきました。ねっちりとした生地は発酵した麹によりほんのり酸味があり、あんこと一緒に食べても甘ったるくなくとても美味しいです。お土産に私と後輩用に持たせてくれたもののうち、妻にひとつ持ち帰ったのですが彼女も気に入っていました。今後富山に行く際は買って帰るようにしよう、お饅頭のおいしさに多少の散財は許されるかもしれない。

中川さんとは、スタイリングのお師匠であるというユナイテッドアローズの太田裕康さんについてのお話を長く聞かせていただきました。中川さんが最初に太田さんから買ったセッテピエゲのネクタイとともに並ぶ、最近出来たばかりのFoggyandSunnyオリジナルのネクタイ。太田さんから買ったネクタイはもう26年も使っていて「色落ちもあるし結構ボロボロなんだけどこれだけはずっと使っていこうと思っていて」と中川さんは仰いましたが、私から見るとそんなに長く使われていたとは思えないほど綺麗な状態に見えました。よほど大切に使われているのだと思います。

太田さんのInstagramにもありますが最近はお身体の調子が良くないそうで、それでも中川さんにビスポークの靴などをオーダーされているそうです。仕立ての服や靴が与える力は単に装いの彩りとしてだけではなく、人によっては時に生きる希望にもなるのだと改めて気付かされます。そして昔のセッテピエゲを通して太田さんを想う中川さんにシンパシーを感じました。私と服飾との付き合い方もいつもそうであったはずだし、これからもそうでありたいと願っています。私も26年後に中川さんとの出会いを振り返りながらネクタイを結びたいなと、オリジナルのセッテピエゲを持ち帰ることにしました。フォギー特製の紙袋に包んでいただきます。落ち着いた店内に響く紙袋の音が特別なものに聞こえます。

イタリアのアルベニの作るネクタイはネイビー単色でありながらもとても奥行きのある“ファンシー”な生地で、持っていて間違いのない一本です。オーダーは大剣幅8.0cmのようですが、実際には8.5cm。この方が私にとっては好みの太さなので嬉しい誤算です。中川さんに至っては“誤算”ともなんとも気にしてない様子で、オンラインショップの説明を見ると「26年使っていたら剣先の折り目も甘くなり良いエイジング、剣幅なんてあまり関係なくなりますね」と書かれていて、肩肘張らないオンラインショップの商品説明は読み物としてもとても面白いので私はブログ感覚でよく覗いています。こういう個性ってオンラインショップでは通常感じ取りづらいはずなのに、FoggyandSunnyのECはまるで中川さんがお店でお喋りしているような雰囲気でとても親しみやすいです。

1.5時間ほど楽しく過ごしたのちにラーメンフェスに戻るために退店。中川さんにさようならを告げて城址公園へ向かいますが「あ、傘忘れてる」と少し行ったところで気付き、戻って中川さんと笑い合いました。私、全然しっかりしてないですね笑

整いたての後輩たちと合流し、最後の一杯に「俺の生きる道」を。朝は180分待ちでしたが、フォギーから戻った私が先に並んでおいてすぐに売り切れで列が締め切られていましたので、30分弱の待ち時間でありつくことが出来ました。後輩たちは鷹の目派でしたが、私はやっぱりラーメン派なのでこれが一番おいしかった。中川さんとの交流がお腹いっぱいの私にラーメンをより美味しく感じさせたのは間違いありません。富山、つくづくいいところです。

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