Sewn×Oboist名古屋受注会2023(新作紹介・オープン前編)

Sewn shoe-maker×Oboist

毎年この時期の定番となっているSewn shoe-maker×Oboist 名古屋受注会が16日から18日までの3日間で開催されました。期間中は本当にたくさんの方にお越しいただき、Sewnの靴に関しては過去最多の10足ものオーダーをいただくことが出来ました。イベントの様子について、ブログで詳しく振り返って参ります。

まず会場については、6月のSHINYA名古屋受注会の会場となった東別院のplads.さんを今回もお借りいたしました。素敵な空間で美味しいコーヒーとお菓子も食べられて立地も申し分なく、併設されているヒュッゲデンタルクリニックの院長(重度のSHINJA)と奥様であるplads.の香子さんも超いい人。今後名古屋で私がイベントする際には、予約が取れないなどの理由がなければ基本的に毎回plads.さんでお願いしたいなと考えてます。

今回の受注会の目玉は、新作の“オボイストブーティ”と“オボイストスニーカー”です。初めての2モデル同時発売、ブログで詳しくご紹介するのが遅くなってしまいましたが、素晴らしい仕上がりでそれぞれ早くも3足ずつのオーダーをいただきました。まずはこの新作“ステルスブーティ”と“オボスニ”についてご紹介させてください。

“オボイストブーティ”の開発コードネームは“ステルスサイドゴア”です。ゴムの部分に極薄く漉いた革を貼り、表も裏もゴムは見えないようになっています。デザイン上の工夫ではありますが、実用面でも靴をケアする際にゴムにクリーム等が付着することを気にせずにいられます。

製法の特性上、サイドゴア部は縦シボが入りますが、なるべくその部分とアッパーの質感が近くなるように、今回のサンプルはアルパインカーフを選択しました。型押し革でも比較的柔らかい質感の革で、ブーティの特性ともよくマッチしています。底付けはマッケイ、ソールはシリーズでは定番となっているクレープソールですが、ご希望に応じて製法もソールも自由に変更いただけます。

実際に履いてみると、オボイストブーツと比べても丈の低いブーティはより足入れがしやすくなっています。とてもスタイリッシュでありながら、オボイストモデルシリーズと共通のラストを使っているためデニムなどのカジュアルなパンツと合わせてもちょうど良いデザインにまとまっています。個人的にはソールはクレープかラバーソールで、型押し革やスエードなどアッパーに持ってきて雨の日用に仕立てると最強かと思います。

次に今回の大穴“オボイストスニーカー”です。Sewnから「スニーカーで良いアイデアありませんか?」と聞かれて驚きましたが、そのとき隣にいた妻に「なんかない?」と聞いてみてその場でササっと書いてくれたデザインメモがこちら。おお、なんかすごく良さそうな気がする!とすぐに隆太さんに送り、製作に動き出しました。

そして完成したのがこのオボスニというわけです。展示会用に作ったサンプルは両足分の完成が間に合わず、片足ずつそれぞれブラック・ホワイトのサンプルを準備してもらいました。妻の絵から立体像を思い描きちゃんと形にしてくれる隆太さんの技術は本当に素晴らしい。毎回想像を超える仕上がりで理想を具現化してくれます。

まずオボイストスニーカーが他のオボモシリーズと異なる点は、ラストがスニーカー専用のものに変更されていること。こちらは1cm刻みでのご準備となるので、迷われた方は是非ハーフサイズアップでオーダーをいただければと思います。サンプルはレザーソールで作っていただきました。履いてみてまず感じるのは、全ッ然ほかのオボモシリーズとは履き心地が違うということ。土踏まずにサポートが入っていて、ぐっと持ち上げてくれる感覚がとても気持ちが良い。

横から見るとフラットに見えるソールは、ヒール側が高くなるように成形されたEVAをアッパーと同じ革で巻き、吊り込みしてセメント製法で仕立ててあります。ソールの革の厚みは5mm程度ですが、外からは見えないEVAのおかげでとても快適な履き心地が実現されています。こればっかりは履いていただかないと分からないと思いますが、非常に感動したポイントです。

ギボシはいつも通りシルバーorゴールドを選ぶことが出来、オプションにはなりますが4,400円いただければお好みのカラーで本漆塗り加工をすることも可能です。ギボシはデザイン上のオボモシリーズのアイコンでもありますが、シュータンに取り付けてアッパーと固定されているので、歩いているときにシュータンがずれていく現象を防止する機能も。

そして最も驚くべきポイントはこのスニーカーまでも“スリッポン”であるという点。オボイストモデルシリーズは過去にリリースしてきた全作品がスリッポンであることも大切なポイントになっていますが、それは新しいステルスブーティ、そしてオボスニでも継承されています。ゴムのシューレースを使っているので靴紐を結ぶ必要がありません、シューホーンを使ってサッと履いていただけます。

白も黒もどちらか選べないくらい素敵で困ってしまったのですが、私は3日間のイベント中ずっと悩んだ結果、黒のシルバーギボシで自分用のオボスニをオーダーしました。コモノリプロダクツの軍パンや淡いグレージュのevamevaのパンツに、上質な黒いオボスニを合わせてみたくて。とはいえSHINYAのブリーチデニムやブラックのウールカシミアトラウザーズに白のオボスニを合わせてみたい気持ちもあり、おかわりは時間の問題かもしれません。。。笑

そんなわけで新作を含めたオボイストモデルシリーズに、Sewnのビスポークサンプルなどをplads.の会場に並べていきます。初日は12時のオープン予定でしたが、私はステルスブーティやオボスニを一秒でも早く見たかったので10時に会場入りしていました。他のメンバーが到着するまでの間、plads.のコーヒーを飲みながらのんびり準備を進めていきます。

今回は靴の他にも、出来上がったばかりのSHINYA×OboistのニットポロLeleuxも展示することにしていました。イベント前日に我が家に届いたLeleuxはもう感激するほど素晴らしくて。ブラックの長袖ニットポロ、なかなかコレといったものがなくてこれまで避けて通ってきたアイテムですが、ニットポロ難民の悩みを解決する最高な一枚が完成しました。

詳しくはSHINYAオンラインショップの説明をお読みいただければ幸いですが、どっぷりとした生地の重量感と満足感はもはやニットポロというよりセーター並み。とはいえそこはSHINYAですから、着心地に硬さなどは全くありません。一生着ていたいくらい病みつきになりそうな気持ちの良さ。ニットポロを一緒に作るとなってから98%はSHINYAに任せっぱなしだったのですが、私からSHINYAにリクエストした数少ないポイントの1つが「ウォッシャブルであること」です。シャツもニットもとにかく肌着を着たくない私、Leleuxもこれほど素晴らしい生地を肌着の上に着るのはもったいない。たくさん着て汚れたら自宅で気軽に洗えるように、ウールの質感を残しつつ防縮加工のされた生地を選んでもらいました。

襟のサイズはサンプルを修正して大きくします。その他細部の修正が入りますが、実は既にものすごい数のオーダーをいただいております。受注生産制で納期は3月頃を予定していますが、生産キャパを超えそうな場合は受注は早期に締め切りとなりますので、気になる方はお早めにどうぞ!

Leleuxの他にはアルデックスコラボのシティサファリの展示と「ただ私が消費者として好きなだけの」HIBIKI NAKAMINAMIのバッグ、時在服飾設計のシャツ、SusieSveltのFAVORIも自由にご覧いただけるようにしておきました。このコーナーも期間中大人気で、たくさんの方にご試着いただきました。

そうこうしているうちにSewnの隆太さん、ADDARの淺野さんが会場に到着。今回は例年通りおかてつさんによる靴磨きサービスに加えて、岐阜でプロの靴磨き職人として活躍されている淺野さんにもご参加いただきました。「自分のお店以外で靴磨きするのは独立後は初めて」という淺野さん。事前に予約フォームを作ったところどんどんご予約が入り、期間中磨きまくっていただきました。初日はおかてつさんはお休みでしたが、みんなそれぞれのブースを設営してお客様を迎える準備は万全。2023年の名古屋イベント、いよいよスタートです。

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