あけましておめでとうございます。新年最初の記事を書くまでのたった数日の間に、日本ではあまりに大きな出来事が起き過ぎました。地震で被災された地域の読者様には心よりお見舞い申し上げます。北陸にはkinoさんやまゆこんさん、KOKON、Foggy&Sunnyなどブログを通じて出会った方もたくさんいらっしゃいますし、もちろんまだお会いしたことはないけれど他にこのブログを読んでくれている方もいらっしゃるかと思います。皆様の大変な日々を思うと正直胸が苦しくなりますが、私にできることは恐らくほとんどありません。多少の募金と、一日でも早く平穏な日常が戻ることを祈ることくらいしかないですが、何事もなく日々生活できていることに感謝しつつ、これからも自分にできる範囲で北陸の皆様を応援して参りたいと思います。
さて、元々「新年一発目の記事はこれで」と決めていたものが納品されましたので報告させてください。大塚さんによるフルビスポークのジャケットです、3月に予定されている紳士服を作る技能を競う大会に出場されるのにあたり、僭越ながら私がモデルを務めることとなり、課題として指定されているドーメルの生地で仕立てられたものです。
今回は「カジュアルなジャケット」というテーマで作られていますので背抜きの軽い仕立てにパッチポケットとなっています。袖ボタンは2つで、後ろはセンターベントです。非常に柔らかく仕立てていただいているので、着てみると軽やかさにまず驚きます。
今回は大会出場用なので副資材も贅沢の限りを尽くしています。ボタンは水牛ですがまるで漆塗りの如くピカピカに磨き込まれていて、非常に高級感のあるものを採用してもらいました。
内ポケットのボタンにはブルータイガーアイ(ホークアイ)を付けてくれました、これもまた非常にエレガントで生地の柄ともぴったり合っています。私のリクエストでペンポケットのみ追加してもらい、ライニングにはシルク混のとても滑らかな生地を使っていただきました。
心憎いのはパッチポケットの内側には私がマルヤスのシャツで気に入ってリピートしているソメロスのコットンフランネルをあしらってくれていること。ポケットに手を入れた瞬間、フランネル特有の柔らかで温かいタッチが手の甲を撫でましたが「どこかで触れたことがある気がする」と思ったら大塚さんの粋な計らいでした。
写真では伝わらないと思いますが、ラペルの作りも特徴的です。ラペルの端の方は撫でてみてもほとんど段差がなく、ぱっと見の印象を微かに軽快に演出してくれます。こんなところは恐らく説明されないと私には分からないし、着たところを見て、なんとなくの雰囲気で感じるものだと思いますが、その「なんとなくの雰囲気」を作り出すのはこうした細かな拘りの蓄積があってこそのもの。
生地は指定ですが、ドーメルのwoodlandというシリーズで380gです。この記事を書くために調べていて380gであることを知りましたが、作りが軽いので体感的には300gを切っているくらいだと思っていました。結局着ていて楽なこういう一着こそ、一番たくさん着たりするものなんですよね。
またちゃんとドレスシャツを着て撮りますが、この日着ていてた時在服飾設計のスタンドカラーシャツに羽織ってみたところです。チョコザップでの筋トレとランニングが日課になってから採寸時と比べて少し体重が落ちましたが、大塚さんの方でその辺りは調整して作ってくれたみたい。着ていてとても気持ちがいいです、明日早速仕事始めに着ていきますのでまた写真をアップします。
というわけですので皆さん、本年も当ブログをよろしくお願いします。いつ何が起こるか分からない世の中です、2024年、私は今自分のやりたいことに正直に取り組んでいくことにします。既に色々なチャレンジについて考えておりますので、今後とも温かく見守ってやってください。
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