Oboist Briefcase 008

SusieSvelt×Oboist

000の納品から5ヶ月半が経過しました、早いものです。毎日毎日、見るたびにこの鞄に惚れ直しています。本当に良いものを手にした時にだけ訪れる胸の奥の高揚をオボイストブリーフケースは確かにもたらしてくれます。

昨日(10/19)、008の完成の知らせがありました。今回初めて、危うく見逃してしまうところでしたが、何とか予定をつけて夜のアトリエを訪問してきました。ここまで来たら最後の一つまでしかとこの目で見届けたい。

008のオーナーになられる福岡県在住のまなくんさんは当ブログの初期からの読者様で、オボイストブリーフケース企画が実現するよりもずいぶん前にコメントいただいたことがありました。前作“血潮ブリーフ”に感動を覚え「この先1年、同じバッグをオーダーするために貯金をしたい」という程の熱量のこもったコメントでしたので、当時のことは私もよく覚えています。

写真は消えてしまっていますが
初めてコメントいただいた当時の記事です。

そんなまなくんさんが選んだのは、前作の仕様に近いトープ×ゴールド錠前の組み合わせ。手縫いかマシンかは最後の最後まで悩まれていましたが、最終的にはマシン仕立てのカーボンオプション追加をご選択されました。元々は工房に一つ在庫としてあった前作と同じコロンボの丸型錠前をご希望だったのですが、我々が「絶対に前作を超えてみせる!」と躍起になっている様子を見られて「オボイストさんたちが一番良いと思ったお考えを尊重したい」というスタンスで当企画を支えてくれました。

ハンドル部はミシン用ステッチを使って手縫いで仕立てています。手縫い糸と比べ糸が細いため、ハンドル本体は糸を二重、付け根の三角ステッチは三重にして仕立てられています。

今後のSusieSveltの象徴する仕様となるであろうこのスキンステッチ絞り、今回も恐ろしいほど息を呑むような緊張感。

オボイストブリーフケースもこれで8個目となりますが、鈴木さんは自分にしか分からないような小さな改良・・・というより“今目の前にある革をバッグに仕立てるにあたり、現在最良と思える方法”をいつも選択しながら製作にあたってくれています。例えばこのマチ部分も、きっと鈴木さん(あと指先がオボブリの変化にだけ異常に敏感になっている私)にしか分からない変更が施されています。

同じような話をちょうど最近見たような気がしたのですが、過去分も遡ってなんども見返しているFugeeの鞄話色々の最近号で藤井さんが似たような思いを綴られていました。藤井さんはこの“改良”と似て非なる行為を“せめぎあい”というワードで表現されていました。

「まなくんさん、オボイストさんの大ファンですから、是非写真を撮りましょう」と鈴木さんに促され、発送直前の008と記念撮影させていただきました。この日はFumiya Hiranoの1stビスポークブレザーにオボイストシャツのチャコールグレーを着ていました。やっぱり、トープって色は何にでも合いますね。この写真を見るとなぜか一瞬“血潮”の顔が見えるような気がするのは私だけでしょうか。

こちらは贅沢にダブル持ち、000と008の競演です。これもやはり“邂逅”というキーワードがしっくりくるようなショットです。美しく生まれ変わったSusieSvelt製トープラウンドボトムブリーフは、これからまなくんさんに愛されてますます魅力を増すことでしょう。

ご到着後、きっとみんなのオボブリ企画にもご参加いただけると思います。受け取ってからのご感想を伺うのが非常に楽しみです。

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