料亭のスーツ職人、再訪。

夏の大仕事が終わり、平穏な日々が戻ってきました。今回は大コケしてしまって、自分としては不本意な結果で終わった為、反省すべきところは反省し、いつもならホッと一息つくところですが引き続き引き締めていきたいと思います。
上司からは「最近不調なのは、RIZAPで無理し過ぎたのが原因じゃないのか?」と心配されますが、しっかり体調・食事の自己管理が出来るようになったRIZAPには感謝しかありませんし、誤解を解くためにも仕事でもコミットしようと思います。
さて、とはいえ久しぶりの連休が取れた今週は、seamanさんと出掛ける約束をしていました。急遽会社に行く用事ができたので朝一番顔を出しましたが、即退社して着替えて出発。最近最も気に入っているコーディネートで。
訪問先は以前紹介いたしました料亭のスーツ屋さんこと、大塚さんのところ。私のジャケットのオーダーに付き合ってもらいました。ヴィンテージ生地のコレクターでもある博識なseamanさんが一緒なら無知な私でも安心です。
ちなみに大塚さんとseamanさんはこの日初対面ではありましたが、seamanさんが東京にお住まいだった頃に、大塚さんが独自に仕入れた復刻ロシアンカーフについて問い合わせ、大塚さんがseamanさんにサンプルを発送する、という出来事があったそうで。世間は狭いものです。
相変わらず大量にストックされているヴィンテージのスーツ・ジャケット地。seamanさんも相当詳しいので、二人の解説をふむふむと聞いて私も勉強させてもらいました。
こんな薄い生地も。夏場には涼しくて良いのかもしれません、意外にもシワになりにくいんですって。大塚さんの顔が透けて見えます。
ちなみにseamanさんの一押し生地がこのゴリゴリのツープライ、モヘアの生地。すごく良い生地なのに割とお値打ちなコーナーに置いてあって、浮気したくなりましたが・・・、
私はもう以前来た時に生地を決めていましたから、ここは初志貫徹で。スキャバルのウールシルクリネンの三者混でジャケットを作るのだ。
大塚さんに手早く採寸してもらい、細かい仕様を決めていきます。この日着ていたFumiyaさんのジャケットの数値も参考に。
春夏用のジャケットですので、ボタンはブラウンのシェルに。(SC-17)
ブラウンの生地と対比をつけて、濃紺のライニングを頼みました。選択肢の中から出来るだけ高級なものを。耐久性を考えて総裏にしました。(14番)
ラペル幅はFumiyaさんのジャケットに合わせてとりあえず9.0cm、ポケットはパッチと迷いましたが、チェンジポケット付きの通常のフラップポケットにしました。大塚さんのInstagramも参考に。
後は好きにしてください、ということで。あまりごちゃごちゃ言うと大塚さんらしさがなくなってしまうといけないし、そもそも私は細かいことが分かっていないし^^; かっこよければそれで良いと思っています。
一通り終わったところで、そういえば今回お会いするのが3回目のseamanさんとちゃんと名刺交換していなかったことに気づき、改めてご挨拶。彼の名刺入れはクロコダイル、とある靴屋さんに作ってもらったものだそうです。志賀さんしかりseamanさんしかり、私がまだまだ知らない良い靴屋さんを本当によくご存知で。今度関東のマニアックな靴屋巡りしたいな。
ちょうどお昼時ということで、料亭で美味しい和牛のステーキをいただきました。とろけるような上等なお肉。(大塚さん・・・ゴチでした!)
お料理を待っている間、この日seamanさんがご好意で持ってきてくださったレイマーの靴を試着させていただきました。
良い意味で全く値段とバランスの取れていない素晴らしい一足で、この靴のラストのサイズでしたらseamanさんの履いているサイズでぴったりでした。立体的な作りで、特に踏まずの攻め方が好みでした。数少ない平日休みのファッション好きであるseamanさんとは、今度焼津までレイマー試着ツアーを計画しています。ご興味のある方は若干名募集中ですのでコメントください。
美味しいご飯をいただき、大塚さんと別れた後はボレロへ。
世界中飛び回って大変お忙しそうな渡邊さん、実は伺うのは結構久しぶりだったのですが、新しく仕立て上がっていたサンプルシューズなどを色々と見させていただきました。
スエードはステッドのものとは別で、毛足の長い良いスエードの取り扱いが始まったそうです。タンナー名は明らかになっていないようですが、ビロードのような美しい革でした。
それとこちらも。写真で拝見して是非実物を見てみたいと思っていた、クロコダイルのスリッポン。シンプルなデザインながら革の存在感が抜群でとても格好いいです。これでもサンプルだから最上部位は避け、お客さま用にはさらに腑の細かい上質な部位を使用するそうです。
海外のお客さま用に仕入れたというミュージアムカーフ。大きな革の状態で見ると紋紋が凄いですね。仕立てたら結構派手な感じになりそう。
ストラップシューズにも今後改善が施されるそうで・・・最近、スリッポンが気になって仕方がない私には嬉しいニュースです。今後の渡邊さんの更なる進化に期待しましょう。
ボレロを出て矢場町駅に着いたあたりでseamanさんとはお別れ。実は金曜日に、名古屋のファッショニスタ達が集まる会がありますので、今週はもう一度お会い出来る予定です。
私がその後美容院に行ったりしているうちに、大塚さんの方は早速作業を進めてくれていたようで、即日型紙を作って写真を送ってくれました。盆前には完成するそうですから、今シーズンは大車輪の予感。7月頭の仮縫いを楽しみに待ちましょう。
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました