NH WATCH TYPE1C【納品編②】

Watch

飛田さんとのランチはオープンの11時過ぎから始まりましたが、すっかり話し込んでしまって気づいたら13時過ぎになっていました。「今日はオボイストさんの納品が終わりましたら東京へ帰る予定です、特に時間は決めておりませんので自由に時間を使っていただいて構いません」との言葉に甘えさせていただき、カルダモンを出た後は次の目的地へ。

お店の外で見る時計はまた一味違った輝きを見せてくれます。「時計は夕方に写真を撮ると美しいですよ」「ベルトループはこの位置に」「曇りの日に、反射した光がここにくるようにすると・・・」など、時計を撮影するにあたって心得ておくべきテクニックを惜しげもなく伝授してくれました。全てすぐに使える実践的なものばかりでしたので、今後の撮影に活かしていこう。

ご飯の後はもちろんここ、Sewnのアトリエです。オボイストモデル次回作打ち合わせに、わがままを言って飛田さんにもついてきていただきました。店内は大きな機械(フィニッシャー)が新たに導入され少々模様替えされておられました。

「オボイストモデル以外は非常にクラシカルな靴作りをされているのですねえ」と飛田さん。サンプル靴を手に取ってじっくり見ておられました。

隆太さんには事前に飛田さんをお連れするということを伝えてありましたが、時計界の大御所のご来店にタジタジ。「最も得意とするハウススタイルは?」等、飛田さんからの質問にいつもより少しかたい表情で受け答えされていました。お召しのエルボーパッチ付きジャケットはラルフローレン、「彼のスタイルから私は一生抜け出せないでしょうね」と飛田さん。

オボイストモデルに関しましては、現在抱えている問題点の解決方法、次回作の素材やデザイン、そしてもう一つ別アイテム・・・などなど、今回も実りのある打ち合わせになりました。飛田さんからもいくつかアドバイスを賜り、貴重な時間を過ごすことが出来ました。

本邦初公開のラフサンプル
打ち合わせ内容についてはまた別記事でご紹介します。

隆太さんに頼んで飛田さんとの2ショットを撮ってもらいました。腕時計が見えるように腕組みを。偶然ですが、二人ともタートルネックを着用していましたので統一感があり良い写真になりました。Sewnのアトリエのこの場所に立って、色々な方々と写真を撮らせてもらったなあ。

私の車で飛田さんを豊橋駅までお送りし、もっと色々とお話していたかったですがこの日はお別れ。飛田さんのご紹介でやりとりさせていただいているHODINKEEの和田さんの話題も。3人で食事に行きたいと思っているのですがコロナのせいでなかなか実現しません。この一年、東京方面で会いたい方や行きたいところが色々と増えましたので、来年には必ず上京したいと思います。

家に帰ってきてからは、私の自慢の時計コレクションを並べて写真を撮りました。改めてご紹介しますが、共通していることはデザインやサイズ以上に「時計を通して思い出や人の顔が見える」という点。純粋な時計好きな方々とは少し違う観点からの選び方ですが、私はTYPE1Cで完成を迎えたと思っております。

Hamiltonは私が社会人になった2013年、父がくれた私にとって最初の機械式腕時計です。その名の通り裏蓋が透けていますので、中の機械を覗くことが出来ます。最初はレザーのブレスレットでしたが純正のステンレスベルトを購入して使っています。

knotは結婚して妻と二人で暮らすようになってから初めての誕生日プレゼント。2016年、当時住んでいたアパートで宝探し形式でプレゼントを探しました。knotはこの後妻にも私からプレゼントをしてお揃いで使っています。飛田さんに初めて会った日、knotの話題にもなったのを思い出します。

Rolexは憧れのゴールドケース。gohkitiさんのヴィルレをブログで拝見し、ギョーシェが入った美しい時計のイメージが頭から離れずにいたところ、以前から気になっていたチェリーニの実物を試着し一目惚れ。2017年に購入したコレクションの中でもエース級の存在です。

Tudorは2018年、Fumiya Hiranoを紹介してくれたOさんが務めるセレクトショップ・マルティニークで開催されたヴィンテージウォッチフェアで購入したものです。私にとって唯一のヴィンテージ、1960年代後半の個体です。リダンされていないオリジナル、ステンレスベルトも純正品が付属していますので、おまけでくれた革のストラップと気分で付け替えて使っています。元々ロレックスだけは敬遠していた私が、結局のところ手元にある5本中2本はロレックス系というのもなんだか笑えますね。

左・・・Hamilton JAZZ Master Viewmatic Auto 40mm
左中・・・TUDOR PRINCE OYSTERDATE c.1960’s 35mm
中・・・NaoyaHida&Co. TYPE1C 37mm
右中・・・knot 36mm
右・・・ROLEX Cellini Date 39mm

一夜明けて、次の日早速仕事にTYPE1Cをしていきました。SartorioのヘリンボーンジャケットにAvinoのシャツ、Drakesのソリッドタイ、パンツはFoxBrothersのフランネルを使ったMARGARET HOWELLです。

この日は一日、異なる時間帯に異なる場所で時計を撮影してみました。こちらは朝、曇り空の下のルーフバルコニーで撮影。沈んだ色の文字盤と美しく磨かれたケースの対比が素晴らしいです。

こちらは夕方16時頃、車の中で撮影です。空は晴れていました。飛田さん曰く最も時計が綺麗に撮れる時間帯のようですが、私も元々夕方に撮る写真が好きでした。靴などでも綺麗に撮ることが出来るのでオススメです。時計は朝とは打って変わって明るい表情に見えます。

飛田さんの時計をして気分が上がっていたのか分かりませんが、今日はどんどん仕事の話が舞い込んできて忙しい一日でした。夜、お客様の家の近くで撮影した時計はまるで黒い文字盤の時計のようです。宵闇で光るブルースティールの針も堪らなく美しいですね。

ということで、今日一日一緒に過ごしただけでも様々な表情のTYPE1Cを見ることが出来ました。これからもたくさん写真を撮影してアップしていこうと思います。

余談ですが、飛田さんの時計をInstagramにアップしたところ、私が敬愛してやまないMark Choさんからイイネをいただき(しかも時計の写真だけでなく日々のコーディネートを紹介したものにもいくつかまとめて)、時計界のレジェンドとも言うべき孤高の独立時計師・浅岡肇さんからフォローをいただく事態に。改めてNHWATCHの持つ注目度の高さを痛感いたしました。

あまりにも分不相応であることは百も承知ですが、人生でアガリの時計と位置付けた一本ですから、何も今すぐに似合う男にならなくても良いのです。日々努力して、いつかTYPE1Cが霞むくらい格好良い男性になれる日が来るまで・・・に、一体何千年かかるかな笑 ともかく、これにて私の30歳記念品TYPE1C納品編は完結です。

飛田直哉さん、NHWATCHチームの皆様、素晴らしい時計を作っていただき、ありがとうございました。

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