父のジャケットを英國屋で。③

Clothes

先月末に父がオーダーした英國屋のジャケット、約2週間で仮縫いとなり再び訪問してきました。

この日も私はテイメントレンチで。コートを預かっていただき「お疲れでなければ早速、、、」と担当のOさんに促されフィッティングチェックへ。

うーむこれは…イメージした通りの、堂々たるブリティッシュな雰囲気のジャケットに。とても品良く余裕のある佇まいで、還暦を迎えた父に良く似合っています。

背中のシルエットも程よく沿うように。やり過ぎでない控えめな、ただただ良い服。

時間をかけて調整をしてくれます。色々なところで私自身はオーダーしてきましたが、人が仮縫いしているところをまじまじと見るのは初めて。細かいところまで非常に丁寧な仮縫いが印象的でした。

袖をずぼっと外して肩周りのチェック。調整後は背中の皺が無くなりますます綺麗になりました。私の家系はみんな身体ががっしりしていますので、やっぱりこういう伝統的なスタイルのジャケットがよく合います。

担当のOさんも、フィッティングをチェックしてくれた方も経験豊富で安心して任せられます。こうして父がジャケットを合わせ、私は写真撮影、母はというと…

前回は無かった春夏物の生地を漁っていました。「せっかく仕上がっても来シーズンまで着られないし、春に着られるようにも一着頼もうかしら」と。

中でもカノニコのフレスコ、ダークグリーンの生地が特に気に入ったようです。父もウールカシミアチェックの仮縫いで感動していた様子で、これも肩にかけて試してみることに。

光の当たり方で色々な表情を見せるこちらの生地。暗所ではグレーのように見え、太陽光の下ではクリスピーな味わいのある生地感がとても良い雰囲気です。

もう一つ私が良いと思ったブラックウォッチの生地も試させていただきましたが、結局こちらのカノニコの方がよく似合っていて、まだ一着目が完成前なのにおかわりオーダー。

こちらは冬以外の3シーズンで着るものということで、軽やかな雰囲気を出すためにボタンは茶色の蝶貝に。

裏地はネイビーやブラウンなど色々と当てながら悩みましたが、最終的にこちらのグリーンベースの玉虫色に。ソラーロのスーツなどはなかなか着られませんが、夏用なら内側に玉虫でも良いかなと。選んだダークグリーンの生地にも当然マッチしますし。

担当者のOさんと我々が2着目のオーダーをしている間にも、フィッティングをしてくれた方が黙々と毛芯や仮縫い後の生地をアイロンがけされていました。撮影許可をいただきその様子を収めてきました。

しっかりと霧吹きで湿らせて、縮地してからアイロンを。プレスされた生地は東京へ送られて、縫製に入ります。月末には完成し納品予定。

「もう30年以上使っています」と見せてくれた重たいアイロンは、マルヤスの安井さんが使っているものとおそらく同じ。オボイストシャツの話を少しして、安井さんがアイロンがけしている写真を見せると「ぁ、この霧吹き…」と、

「仕上げの際にはこちらで細かい霧を作りプレスしています」と圧縮式の霧吹きを持ってきてくれました。見せていただくと安井さんのものとは別のメーカーでしたがこちらもとても格好良い。実は私もアイロンがけ用に楽天でチェック済みでして…「なかなか新品で買えなくなってきていますから、今のうちかもしれませんね」とオススメしていただきました。そう遠くないうちに買う気がします笑

「なかなか後継者がいないのですが、東京の店舗には若いスタッフも何人かいます」とのこと。現在は各店舗に一人は型紙や裁断などが出来るスタッフがいるそうです。

付き添っていると自分のも欲しくなってしまっていけませんね…笑 次回完結の予定でしたが、2着目についても仮縫い・完成とついて行こうと思いますのでもうしばらく英國屋シリーズは続きます。2着目完成まで私が我慢しきれるか、どうぞ見守ってください^^;

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