Sewn×Oboist名古屋受注会2023(最終日前編)

Sewn shoe-maker×Oboist

流石に土日の両方会社を休むわけにはいかず、イベント2日目は会社へ。休みをこの週に集中させすぎたせいでめちゃくちゃ忙しかったですが、なんとか全部やっつけていよいよ最終日。最初で最後のフルメンバーで迎えるこの日は、会場入り前におかてつさんとモーニングに行く約束をしていました。約束時間より大抵かなり早く目的地に到着してしまう私は、金山駅でしばらくベンチに座ってイベントの写真の整理などをしながら待ちます。到着したおかてつさんとは駅近にあるコンパルへ。この日の彼はSHINYAのセットアップにSHINYAのシャツ、そしてオボイストアートスカーフの第二弾という装いでした。

金山駅から散歩がてら歩いてplads.へ向かいます、この時期のウォーキングは気持ちがいいですね。会場についてからはせっかくおかてつさんがいるのでカメラを預けて普段なかなか出来ない他撮りを。タイドアップしていた初日とは打って変わって、SHINYAのクルーネックニットにFendartのデニムというカジュアルなスタイルでした。

オボイストスニーカーに関してはこの瞬間まで本当に白か黒どちらにするか悩んでいました。試着して入り口の外、自然光のもので眺めてみたり色々と考えて黒をお願いすることにして、お客様が来られる前にブーティもなるべく長く試着して履き心地をチェックします。履き口の後ろのところが少し足に当たる感じがあったので、隆太さんと相談し製品版では若干型紙を修正することに。こういうのは本当にサンプルを作って履いてみないと気がつきませんから、大切な工程です。私は受注会後、勿体無いのでこのサンプルを少しストレッチで修正してもらってそのまま自分のモノとして使うことにします。あくまで企画者でいる限りは、完全版を手に入れるのは意外と難しかったりします。時々お客様が羨ましく思うことも。

おかてつさんには、私がこの日履いてきたSHINYAのハッチグレインダービーを磨いてもらうことに。ラーメンフェスに履いて行ったままになっていたのに泥だらけで、自分でやればいいものをついついおかてつさんに頼ってしまいました。結果的に自分ではなかなか出来ないような派手さはないが良い光り方をするケアを施してもらい、靴もイベントを前に蘇ったかのようです。

おかてつさんも意外と2日目はニットポロの試着をする時間がなかったということで、オープン前に着ていただきます。小柄なおかてつさんでもサイズ3のニットポロはおおらかに包み込んでくれて、緊張と弛緩のちょうど中間、良い塩梅のコーディネートに。

そうこうしているうちに隆太さん、ADDAR淺野さんも到着されて準備完了。一人目のご来場者様はご意向により写真等は撮っていませんが、普段はなかなかお目にかかれないような至極の靴を複数お持ちいただき、Sewnではビスポークのオーダーをいただきました。そのお客様がビスポークの採寸などを重なっている裏で来られた方はなんとお仕事のお昼休みに、昼ごはんを抜いて会場まで走ってやってきてくれました。

すーごい偉そうにしてる感じにおかてつさんが撮ってくれてますが、決してそんなことはなく真心込めて対応させていただきました。黒桟革がお好きな方で、前日にX(Twitter)でブーティの構造について少しやりとりしていたのですよね。「トゥをチゼルにしたりできますか?」とその場で質問があったので隆太さんに確認すると税別15,000円いただければ対応可能とのことでした。ステルスブーティは私がサンプルを試着して少し気になった点(履き口が当たるので型紙の微調整)の修正が完了し次第お客様分の製作に入っていきますが、こちらの読者様も「製品版完成したらすぐにオーダーします!」と仰ってくださいました。本当に嬉しい限りです。

そして職場が近いということで、お昼休みに大塚さんも二日連続で遊びに来てくれました。大塚さんは新作のオーダーを頂いた方のうちの一人なのですが、ゲストライターおかてつさんが鋭意執筆中の二日目ブログできっと登場することでしょうから詳しくはそちらで。奥に見える女性のお客様はplads.の香子さん(ヒュッゲ院長奥さま)のご友人で、ご自身でワンピースなどを作っていらっしゃる人気の作家さんだったのですが、イベント後に帰って妻と話していると「その人のワンピース、一緒に豊田市美術館のマルシェまで見に行ったじゃない」と言われてから思い出すダメ夫です。個別にDMで連絡させていただきました、世間は狭いですね〜。こちらの方はおかてつさんにサンダースのキャップトゥを磨いてもらっていました。

大塚さんは二日目におかてつさんが磨いたBoleroのストレートチップを履いてきていました。奇を衒わない普通の黒ストをスーツに合わせて・・・真面目なスーツ職人大塚さんのイメージにぴったりな一足です。

そういえば、ビスポークをご注文いただいたお客様から「オボイストさんはSewnでビスポークの経験はありますか?」と聞かれました。私が隆太さんと深く関わるようになったのはオボイストモデルの開発がきっかけですので、それ以降基本的にパターンオーダー用ラストを使って作られるマッケイ製法のオボモシリーズしか履かずにここまで来ました。しかし確かに、元々(もちろん今もですが)ビスポークの職人である隆太さんの本気を未だ体感できずにいるのはなんだか勿体無いような気もしてきました。そんな時、再び気になってきたのは初日編でも登場したあの一足です。これはラストはオボイストモデルと同様のものですが、10分仕立てのハンドソーンであれば全てとは言わずともSewnのビスポークに近い履き心地を身をもって体感し、お客様に勧めることが出来るのではないかと・・・ちょっとまだ迷い中ですが、前向きに検討したいと思います。(元々ブーティ用に使おうと思って取ったシャークだし)

14時になると午前の診療を終えたヒュッゲの院長が、予約してくれていた靴磨きにご来店されます。着ているブラックのシャツはもちろんSHINYAです。

足元はマルモラーダのサイドゴア。トリプルソールのゴツめの靴は、痩身の院長と良い意味でギャップが生まれてインパクトがあります。

院長は淺野さん、おかてつさんの二人に磨いてもらうために極上の靴を2足もお持ちいただきました。まず一つはハインリッヒディンケラッカーのRIO。今となっては希少なコードバンディンケは、おかてつさんと相談された上で淺野さんが磨くことに。トゥに向かって少し濃くなるようにグラデーションをつけて美しく磨かれていました。

一方おかてつさん用にはジョンロブのフィリップ2。こちらも大塚さんのBoleroに負けず劣らず、最高の普通を体現した一足。革が一級品であることとおかてつさんの磨きの腕が良いことで、トゥからヒールカップにかけて綺麗に光り輝いています。

最終日編、1本の記事にまとめるつもりでしたがまだまだ全然終わりそうにないので、一旦ここで区切って最終日後編は次の記事でまとめることにします。

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