THE TRUNK BY OBOIST 10月トランクショーについて(T.Shirakashi Bootmaker編)

THE TRUNK BY OBOIST

【THE TRUNK BY OBOIST Unforgettable Oct. Exhibition】

日時 : 10月13日~10月14日 10:00-18:30

トランクショー : T.Shirakashi Bootmaker,Vintagewatch Deco,ORIGINE,岩田規史

新商品 : 24A/Wスーツ用新バンチ各種,時在服飾設計“DAVID”,12homemade別注クラウンパント“TTBO”

予約サイト : こちらからお願いします(予約無しでのご来店も歓迎。事前予約のお客様は優先してご案内いたします)

—a story of T.Shirakashi Bootmaker—

10月のTTBOはオープン以来最多の4者同時トランクショーに挑戦します。T.Shirakashi Bootmakerの白樫徹哉さん、Vintagewatch Decoの内藤賢さん、時計ストラップ専門ORIGINEの隠田圭典さん、そしてaldexの岩田規史さん。

TTBO公式Instagramでは随時イベント等について発信しておりますが、ブログを楽しみにしていただいている方もいらっしゃるでしょうから、今回はブログ読者向けに詳細をご案内出来ればと。間違いなく長くなりますのでいくつかのエントリーに分けるかもしれませんが、お付き合いいただければ幸いです。

まずは白樫さんについて。昨年12月に横浜のアトリエを初訪問し、運命の一足に出会ってしまった私ですが、9月13日に再度横浜へ伺い出来上がったブーツを受け取りに行ってきました。朝6時に愛知を出発し、休憩を挟みながらのんびり向かうこと4時間強。TTBOのおかげですっかりロングドライブにも慣れてきた私は、身体の疲れを最小限にしつつ安全に目的地へ到着するための心得も板についてきました。もはや片道4時間くらいでしたら何ともありません。

今年の9月は暑かったですね。コインパーキングからインペリアルビルへ数分歩くだけでも汗が噴き出してきます。もっとも、ネクタイを締めて4plyのスーツを着ていることが原因なのは明らかですが。至高のブーツの受け取り、格好つけて行きたかったんだ。

予定より早く、白樫さんが飲み物を買いに行ってくれている間にアトリエへ到着。白樫さんの投稿でよく見る“床”で履いてきたKOKONのコードバンを撮影したりしていると、程なくして白樫さんが戻ってこられました。部屋の中の机上には私のために“生まれ直した”ブーツが鎮座していましたが、ご本人が戻られるまではなるべく見ないようにして待っていました。

すっくと立ち上る10分仕立てのMTOガロッシュブーツ。ゾンタ社のゼニスカーフ&スエードのコンビの芳醇な色香に履く前からノックアウトされそうです。私の場合は途中まで出来上がっていた状態の靴(詳しくは当時の記事を参照のこと)なので選んだわけではありませんが、MTOブーツはガロッシュブーツ以外のデザインからも選択することが可能です。

T.SHIRAKASHI Bootmakerとの出会い
イルプレドロで予定していた以上にたくさんお話しさせてもらって、白樫さんと約束の時間より30分ほど遅れて次は横浜にやってきました。鎌倉を出る際に遅れる旨を連絡し、今日はお尻が18時と聞いていたので16時からの約2時間。ずっとお会いしてみたか...

早速、白樫さんにシューツリーの外し方をレクチャーしていただきながら足入れの準備をしていきます。白樫さんのブーツと言えば脱いだ時にはシューツリーがびっちりと詰まった状態じゃなきゃ!というイメージがありますが、商品代の中にはこのクオリティの高いシューツリーも含まれています。足を入れるときと同じように、シューツリーの前部分についても少しツイストしながら出し入れします。

ブーツを履く際には上から2アイレット分シューレースを一旦外して、丁寧に締め上げていきます。内羽根がちょうどいい具合の開きになっていって「靴を履く」というよりも「靴が脚部と一体化していく」と表現した方がしっくりきます。身体の一部になって、強化されていく感じです。

見事にフィットしたガロッシュブーツ。アッパーの上部にスエードが使われているため、驚くほど柔らかく包み込まれます。同時に、歩行時の柔軟性にも度肝を抜かれました。てっきり最初はガッチガチなのかなと想像していましたが、こんなにも最初からノンストレスとは。

白樫さん曰く「シャフトが外側へ傾いていますよね。この角度を再現するためにブーツ木型に秘訣があります。ビスポークではこの角度も顧客に合わせますが、MTO木型の角度で大体の人に合うはずです」とのこと。履き口が脹脛あたりに当たることもなく、私の足には十分すぎるほど合っていました。前から思っていましたが、私の足はどうしてもビスポークをしなければならないほどの難しい足ではないようです。MTOでこれだけの満足度を味わえる足であることに改めて両親に感謝したい気持ちになりました。

足に合ったブーツを手に入れる喜びは、短靴では得られない充足感を伴います。実際にはまだ納品されていないため偉そうなことは言えませんが、Fumiya Hiranoにオーダーしているビスポークポロコートの中縫いのときにも、スーツでは感じたことのないほど所有欲が満たされるのを体感しました。履ける時期、着られる時期も限られますし、贅沢品には違いありませんが、こんな気持ちになれるのであれば他の物を我慢してでも手に入れたくなる。順番的にはもちろんスーツ、短靴の経験ありきにはなりますが、マニアックな方にこそ是非おすすめしたい。

白樫さんからはブーツを収納するためのツイードの袋と予備のシューレースもいただきましたが、私は嬉しさのあまりそのまま履いていくことに。一度脱いだブーツを再び履くだけでも感情が昂ります。

私はグリーンのライニングにインソックはゴールドの箔押しにしましたが、私と同じモデルでブラックカーフ×ブラックスエードに、パープルのライニングなんて合わせても最高に恰好良さそうです。MTOは選択できる革の種類も相当なもので、コンビの組み合わせ方まで含めると無限に悩んでいられそう。

まだ詳細は明らかに出来ないのですが、TTBOでのトランクショー時には新たに既製品として展開される予定のブーツもオーダーが可能です。「既製品のオーダーが可能」というのも不思議な表現ですが、デザインは外羽根ブーツ、革の色の変更も可能でありながらも、グッドイヤー製法で仕上げるため価格をぐっと押さえた白樫流の入門編。仕上がりを私も見ていないので何とも言えませんが、足に合えばガンガン履ける冬の相棒として最適な存在になりそうです。TTBOなら白樫さんにサイズを見てもらいながら選べるわけですから、まさに既製品とMTOの中間ですね。

写真はビスポークサンプルです
写真はビスポークサンプルです

TTBOに戻ってから改めて既に履き下ろされたブーツを撮影しましたが、圧倒的な存在感です。こんな素敵な靴が自分のものだとは・・・受け取りの2日前に34歳になったのですが、自分への最高の誕生日プレゼントになりました。(今年も妻のおかげで素晴らしいバースデーだったのでブログに書きたいのですが、仕事を優先しなければならないのでトランクショーについて書き終わってからにしようと思います。待っていてください。)

長くなりましたが、是非とも10月のトランクショー時にはTTBOへお越しください。「なるべくたくさんの方に見て、試着してもらいたい」という白樫さんのご意向もありますので、予約は不要といたします。もちろん、予約サイトから事前に入力いただいた方については優先してご案内いたしますので、既に来店時間が決まっている方についてはご入力をお願い出来ればと思います。次回はDecoとORIGINEについて、ご紹介していきます。

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