2020年7月に企画が発足し、予約段階で限定数10個が即完売したSusieSveltとのコラボレーション、Oboist Briefcaseですが、いよいよ最後の納品です。大トリを飾るのは、革靴好きで知らない者はいない有名人・Kさん。つい最近までヨーロッパに滞在されていて、現地のビスポークシューメーカーをはじめ日本国内にいては出来ないようなオーダーやショッピングの経験を、ブログやインスタグラムで発信してくれているお方です。本来ならば先週の月曜日に東京でお会いし、直接納品するはずでしたが、オミクロン株の大流行を鑑み中止、郵送での納品となりました。
Oboist Briefcase 009は、企画発足の際最初に決まった色であるダークグリーンのレザーがあしらわれています。マシンステッチ仕立てにカーボンインサートのオプション追加でご注文いただきました。錠前もシルバーなので、私の000と並べると双子のようです。
マシン仕立てのためステッチは本体同色のグリーンとなりますが、同じくダークグリーン×マシンステッチの007の時に使ったものとは別の、若干濃いグリーンの糸を新たに仕入れて使用しております。言われてみないと、というより言われてもじっくり見ないと分からないような微妙な差異ですが、最後の一つまで徹底的に拘り抜くSusieSveltの姿勢には敬服いたします。
正面フラップ部の比較。半年以上ほぼ毎日のように使っている私の000も、カーボンインサート製法を含む様々な仕掛けのおかげなのか、型崩れは全くありません。新品の009と比べるとほんのりと革自体に艶が出てきています。Kさんの手で使い込まれた009がどんな表情になっていくのか、非常に楽しみです。
持ち手部分は最もよく触れる部分なので、分かりやすく艶が出ています。009を受け取られたKさんからは「まだ使っていませんが、美しい仕上がりはもちろん、持ち手のしっくり来る感じに驚きました」とメッセージをいただきました。
鞄にとって最も重要な部位の一つであるハンドル、マシン仕立てのお客様につきましてもここだけは手縫いで仕立てられています。力強いステッチの立体感をお楽しみいただければ嬉しいです。
1年半に渡るロングランでしたが、私たちを信じてオーダーし待っていてくれたオーナー様のおかげで、無事に走り抜けることが出来ました。皆様には心より感謝申し上げます。また、企画に賛同し素晴らしいバッグを作り続けてくれた鈴木さんにも、この場をお借りして御礼申し上げます。十人十色のオボイストブリーフケース、いつかどこかで再会出来ることを願っています。大変な時代ですが、オボブリ片手に道を切り拓いて参りましょう! 本当にありがとうございました!
コメント
最後のオボブリ009、何だか寂しくもある完結編ですね。オボイストさんには、一年半に渡るロングランを並走いただき本当に感謝しております!
「十の鞄」
この数が多いか少ないかは個人の主観による所とは思いますが、私にとっては、各々すべてを鮮明に思い出すことのできる大切な十士族達という思いです。
この場を借りて、ご注文いただいた皆様方にも厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました!ご愛用いただく上で、何かありましたいつでもご連絡くださいませ。
鈴木さん、早速コメントいただきありがとうございます^ ^
000完成までの試行錯誤の日々も含めると本当に長い時間にわたりお付き合いいただき、ありがとうございました。長かった分、寂寞の思いもありますが、読者・職人・私の三方の思惑が重なった際には、是非また一緒に面白いことをやりましょう!
10人のオーナー様それぞれの人生に寄り添う、最良のバッグ作りに携わることが出来、光栄でした♪