今、カラトラバを選ぶということ②

Diary

前回ご紹介した私なりの選考を経て、最終的に着地した時計について本日はご紹介していきます。並みいる強豪たちを退け、最後に私が選んだのは、パテックフィリップのカラトラバ5022Gです。

時間をかけて最後まで悩み続けて選んだが故に、今回は突き上げるような感動というよりも「そうそう、これこれ」という納得感のようなものを強く覚えます。黒い文字盤、ギヨシェ装飾、小ぶりな手巻き、誰とも被らない希少性、伝統と正当性・・・私の好きな価値観が凝縮された渾身の一本です。

珍しい個体なので情報もあまり出てきませんが、サイトによって33mmとも33.5mmとも記載のある5022Gは、私が測ってみると33.3mmでした。絶妙なサイズですので情報が錯綜するのも無理はありません。しかしすっと伸びたラグにより実寸よりも大きく見えます、腕につけていても物足りなさは一切感じません。

この時計の持つ“動じなさ”に私は憧れます。かつて存在したブログの仲間が私のスタイルについて『独立不羈のエレガンス』と紹介してくれたことがありました。私はずっと、この言葉通りの人物像を目指していたのかもしれません。何者の干渉や束縛も受けず、自らの意志で力強くまっすぐ立ち、進み続ける。

私はシースルーバックの時計には縁がないようで、またしてもソリッドバックです。また納品を待つ間に色々と調べていて、5022Gには非常によく似た5022Pというモデルも存在していることが分かりました。違いはケースがホワイトゴールドかプラチナかという点のみです。正直Webで写真を見たくらいでは私にはWGとPtの区別がつきませんし、単に“5022”として販売されていてどちらか分からないものもありました。ケース裏のホールマークを撮影して拡大して確認してみると、私のものは間違いなくWGの5022Gであることが分かります。

この時計は最近の私が好きな洋服のスタイルにもよく合うはずです。控えめでありながらも芯のある強いキャラクターを持ち合わせているので、埋もれることがありません。SusieSveltのFAVORIといい、最近は特に黒いアイテムに惹かれます。

朝日に照らされるとき、窓辺で雨を数えるとき、車で音楽に包まれているとき、夕方の長い光が降り注いだとき、闇の中での一閃・・・これからいろんなシチュエーションで違った魅力を見せてくれることでしょう。まだ私はこの時計の良さの5%も引き出せていないはずです。

ちなみに今回の納品には、友人であるおかてつさんが同行してくれてたくさん写真を撮ってくれました。普段自分からの目線でしか撮影が出来ないので、第三者目線での写真は新鮮であるとともにこの時計がいかにして私の一部として馴染んでいるかを再確認することが出来、大変ありがたかったです。お客様から頂いたパテックフィリップの本を小脇に。

おかてつさんから「今年のベストバイですか?」と聞かれて、正直まだ即答できませんでしたが・・・年末恒例のベストバイ企画でトップランカーになるのは間違いないでしょう。KOKONで購入したエレファントのベルトとも文字盤の表情がシンクロしています。

これで私の時計コレクションはNaoya Hida TYPE1Cとクロノトウキョウ34mmパーシモン、そしてこのパテックフィリップ5022Gがメインとなりました。これからいろんな装いに合わせて、自分の感覚にカラトラバを溶け込ませていこうと思います。TYPE1Cが修理から返ってきたら、3本並べて比較写真など撮影してみようと思います。

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